この夏、ドリーム・シアターを見よう!英国発祥のメタルフェスDOWNLOAD JAPAN 2022のセットリストを大予想!
by 関口竜太 · 2022-07-17
こんにちは、ギタリスト/音楽ライターの関口です。
本日はあと1ヶ月に迫ったDOWNLOAD JAPAN2022について、このフェスのヘッドライナーであるDream Theaterを中心にお話ししようと思います。
動画はこちら▼
Download Festivalとは
ダウンロード・フェスティバルは元はイギリス・イングランドのレスターシャーっていうところで行われている野外フェスですね。
2003年に第1回が開催されて、2016年からフランス、スペイン、オーストラリア、日本、ドイツみたいな感じで世界各地へ進出していったフェスティバル・ブランドになります。
特徴としてはハードロック・ヘヴィメタルを中心に、ミクスチャー・ロック、グランジ、パンクまでラウドロック全般に特化したフェスということらしいです。
出演アーティストもさすがは海外のフェスといった具合で、2003年第一回の初日はヘッドライナーにIron Maiden、2日目はAudioslave。2004年にはLinkin Park、Metallica、Sum41、Korn、SlipKnot、Slayer、Opethといった具合で、もうこの段階で大型フェスとしてかなり出来上がってる感ありますよね。
2019年にはイギリスと日本公演でMAN WITH A MISSIONが出たことも話題となって、日本のバンドも進出を果たしていますよという感じ。2020年はコロナで中止、2021年は延期の末かなり縮小されるという形で一応開催されています。
そんな中、今年はイギリスの方で、4つのステージで3日間という、本来のフルスペック公演が実現しました。ドイツと日本はステージ1つだけみたいなんですけど、こと日本で海外フェスが見られるのはかなりご無沙汰なので熱気もひとしおですね。
出演バンド
出演バンドを見ていきましょう。
まずは今回のヘッドライナーのDream Theaterですね。2007年から出演していて今回で4回目の出演です。
次にBullet For My Valentineですね。
イギリス・ウェールズ出身のヘヴィメタル・バンドですね。Iron Maiden、Metallica、Panteraなどから影響を受けたスラッシュメタル、メタルコアといった音楽性で非常に人気のバンドです。
DOWNLOADには2004年から度々出演していて、年数で数えても今回で9度目の出演です。常連ですね。昨年バンドタイトルのニューアルバムをリリースしているのでそこからのセットリストにも注目です。
続いてMastodon。こちらはアメリカのメタルバンドです。
結成は2000年、スラッシュメタルやグラインドコア、ハードコアが基盤とした音楽性で初期はデスボイスが中心でしたが、3rdアルバムくらいから徐々にクリーンで歌い上げるようになります。
昨年『Hushed And Grim』っていう二枚組のコンセプトアルバムを出しまして、このチャンネルでもランクインしたので紹介しました。
続いてSteel Panther。
彼らは2000年から活動しているアメリカのバンドなんですが、’80年代のいわゆるグラム・メタルやヘアメタル・LAメタルのド派手なルックスを取り入れて、DokkenとかRattとかVan Halenなどをカヴァーしていたバンドになります。
そして2009年以降は一応オリジナルアルバムも4枚出しているんですが、いずれもどこかから拝借したようなフレーズが光る、言わばパロディ的に楽しめる、そんなバンドですね。
お次はSoul Flyですね。
打って変わって今度はゴリゴリのグルーヴ・メタル(スラッシュ・メタルとかデス、オルタナ・メタルなどを組み合わせたメタルジャンル)。
近いところだろGozila、Pantera、Lamb Of Godあたりが該当し、Prophecyという曲がYouTubeで1000万回以上再生されているモンスター・バンドになります。
続きましてAt The Gatesです。
1990年から再結成を含め今まで活動しているスウェーデンのメロディック・デスメタルバンドですね。
メロデスはArch Enemy、Children Of Bodom、In Flames、Shadows Fallくらいでお腹いっぱいになってしまった人間なので聴き込めるかわからないんですが有名曲は調べて聴いておこうと思います。
そしてCode Orangeですね。
2008年に結成されたアメリカのメタルコア、ハードコア・パンク・バンドなんですが、去年ドラムが脱退したことでツアーメンバーにマイク・ポートノイの息子のマックス・ポートノイが在籍していることで結構話題になっていました。だからDream Theaterには今ポートノイはいないけど結構熱い展開です。
パンクというには惜しいくらい実験的なサウンドしてまして、エネルギッシュだし、たぶん情勢的に暴れるとかはないかもしれませんけどそれでも楽しみですね!
お次はThe Halo Effectsです。
去年結成したばかりで生まれたてのバンドなんですが、メンバーはIn Flamesの歴代プレイヤーで結成されたベテランによるファミリーバンドになります。音楽性はクサイくらいメロディックなツインギターにデスボイスっていうみんな好きなやつです。
最後はオープニングアクトを努めるBAND-MAID。
日本はもちろんですが海外のマネジメントとも契約して、ワールドワイドに活躍しているガールズ・メタル・バンドになります。YouTubeの総再生数は1億5000万回、毎年のようにワールド・ツアーを行い、そのすべてがソールド・アウトという人気ぶりです。
Dream Theaterセトリ予想
続きまして、Dream Theaterが今回のライブで演奏するセットリストを予想したいと思います。
ポイントとなるのは、
- 直近のツアーで演奏していたセットリスト
- 2020年に中止になってしまった来日公演で予定されていたセットリスト
- 過去にフェスで演奏されてきたセットリスト
これらをsetlist fmにてチェックしながら考察していきます。
直近のツアーで演奏していたセットリスト
6月の頭までDream Theaterはヨーロッパツアーを行っていまして最終的にイスタンブールでこれを完了しました。
- The Alien
- 6:00
- Awaken the Master
- Bridge in the Sky
- Endless Sacrifice
- Invisible Monster
- About to Crush
- The Ministry of Lost Souls
- A View from the Top of the World
- The Court of Tuscany
最新アルバムから数曲と、90年代から2011年くらいまででバランス良くセットしてますね。『6DoIT』から「About To Crush」だけやってるのは結構珍しいんじゃないでしょうか。
2020年来日公演で予定されていたセットリスト
これは『Metropolis Pt.2』の25thアニバーサリー・ツアーで来日予定があったんですよね。このツアーの前半では『Distance Over Time』のツアーとしても機能していたので、このダブル・アルバム・ツアーみたいなセットリストになっています。
- Untethered Angel
- A Nightmare to Remember
- Fall Into the Light
- Barstool Warrior
- In the Presence of Enemies, Part I
- Pale Blue Dot
- Act 2 (Metropolis, Part 2: Scenes From a Memory):
- Act I: Scene One: Regression
- Act I: Scene Two: I. Overture 1928
- Act I: Scene Two: II. Strange Déjà Vu
- Act I: Scene Three: I. Through My Words
- Act I: Scene Three: II. Fatal Tragedy
- Act I: Scene Four: Beyond This Life
- Act I: Scene Five: Through Her Eyes
- Act II: Scene Six: Home
- Act II: Scene Seven: I. The Dance of Eternity
- Act II: Scene Seven: II. One Last Time
- Act II: Scene Eight: The Spirit Carries On
- Act II: Scene Nine: Finally Free
- At Wit’s End
過去のフェスで演奏されてきたセットリスト
先ほどDOWNLOAD出演が今回で4回目とお話ししたんですが、じゃあ過去3回ではどんなのをやっていたのかっていうのを、ここでは見ていこうと思います。
2007年
- As I Am
- Panic Attack
- Constant Motion
- The Dark Eternal Night
- Endless Sacrifice
- Pull Me Under
2007年は『Systematic Chaos』がリリースされたばかりで『Train Of Thought』と『Octavarium』もまだまだフレッシュなアルバムだったので、その3枚からの選曲に「Pull Me Under」を足したという印象になっています。
2009年
- Pull Me Under
- Constant Motion
- A Rite of Passage
- Hollow Years
- Metropolis Pt. 1: The Miracle and the Sleeper
2009年は、今度は『Black Clouds & Silver Linings』の発売を控えている状態です。多くは出してないんですが「A Rite of Passage」を新曲として披露してますね。
2019年
- Untethered Angel
- As I Am
- Fall Into the Light
- Barstool Warrior
- In the Presence of Enemies, Part I
- Act II: Scene Seven: I. The Dance of Eternity
- Lie
- Pale Blue Dot
- Pull Me Under
そして2019年出演時のセットリスト。
これは先の『Distance Over Time』ツアーとセトリ的に被る部分も多いんですが、「As I Am」が追加されたり「The Dance of Eternity」がピックアップされたりしていて、おいしいどこ取りみたいな選曲ですね。
ということで以上の3点5公演に注目して整理してみましょう。
まず当たり前というか、その年のレイテスト・アルバムの曲をやる、これは間違いなさそうです。となると『A View From The Top Of The World』からグラミー賞を獲得した「The Alien」、それと「Invisible Monster」あたりは期待できます。
それとDream Theaterのライブでの鉄板ナンバー、ここに上げたリストを見てると「Pull Me Under」、「As I Am」、「Metropolis Pt.1」、「Panic Attack」あたりがそれに該当しますね。
あと、中止になってしまった2020年来日公演、それと2019年のDOWNLOADから「The Dance Of Eternity」をやってくれるんじゃないかと期待してます。
まとめると
- The Alien
- Invisible Monster
- Pull Me Unde
- As I Am
- Metropolis Pt.1
- Panic Attack
- The Dance Of Eternity
順不同ですがこんな感じの選曲になるのではないかと予想しています。
最後に
本当に楽しみですけど、予習することも多いし普通のライブと違って夏のフェスですから、熱中症とか気をつけないといけないことも多いですね。行くと言う方は僕も含めどうぞ気をつけて楽しみましょうね。
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関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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