King Crimson “Music Is Our Friend Tour”東京公演二日目レポ!結論「クリムゾンは体験しておけ」。

こんにちは、ギタリストの関口です。

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2021年11月28日(日)。この日はイギリスのレジェンド・バンドKing Crimsonの来日、東京公演二日目ということで会場は東京国際フォーラムまで行ってまいりました。

最初で最後のKing Crimson!?


初めに申し上げておきますと、私にとって今回がKing Crimsonのライヴ、初めてでございました。そして東京初日や立川公演2D、ラストとなる渋谷2Daysも行かず「東京二日目」、これが私のKing Crimson全ツアー日程です。

さらにクリムゾンは大好きなバンドではありますが、もう何年も何十年も先んじてファンをされてる方々からすればひよっこもひよっこの若輩者なので、この日に向けとにかくライヴ・アルバム『Music Is Our Friend』だけは聴き込んできました。

詰まるところ、ただ観るだけなのに変な緊張をしていたわけです。こうしてブログに起こすこともどこかで考えているので、ちゃんと聴いて分析してお伝えできるか、そんなことも緊張の原因でした。裏を返せば楽しみで仕方なく、興奮していたわけです。

グッズをゲット!


さて、早々にグッズを買いまして開場となる17時ごろまで有楽町近辺をうろうろ。ビックカメラでクリスマス・プレゼントの流行を見ながらコーヒーブレイクなどしていました。ちなみに買ったグッズはこちら。

  • ツアーカタログ
  • Tシャツ
  • ツアーボックスセット

この3点。Tシャツはジャケットの単色塗りイラスト(白)をチョイスしました。正直、黒地にジャケットをそのまま擦ったものの方が好みだったんですが、見た限りおそらくレディースでしたので。

ツアーボックスセットは毎年ツアーに合わせリリースしている2枚組の特製ライヴ盤。正直これに対する基礎知識もさほど持ち合わせていなかったレベルなのですが、物販で「ほぉ〜これが噂の」という具合になり手に取っちゃいました。

ちなみに左下はフライヤーとチケット。チケットは横並びになった各メンバーの誰かにスポットが当たっているバージョン、もしくは全員バージョンとありまして、私のはベースのTony Levinでした。

いよいよ開場、物々しい金属音


今回、狙っていたSS席の抽選には漏れてしまったものの、S席(1階)の前から6列というかなりステージに近い場所でした。ただ一点、1枚でチケットを確保したからか上手の最右、モニタースピーカーの真ん前というちょっと際どい位置ではあったので、これなら多少後ろに下がっても中央に寄った方が見れたかなというのは感じます。

会場に入るなり目の前に現れたのは夢にまで見たトリプルドラムの迫力!生憎写真は撮れないのですがまじまじと見てしまいました。そしてライヴが始まるまでの物々しい金属音。これがこのバンドの世界に足を踏み入れたという証拠になるわけです。

なお写真撮影については公演後トニーから合図があり、その場で撮影会になるのが恒例だそうです。

ドラムセットは上手から順にGavin Harrison、Jeremy Stacey、Pat Mastelottoのセット。ドラムの多くは語れませんが、キーボードも扱うジェレミーの他、それぞれ少しずつセットに違いが見られました。

開演


18時、開演。

先に言っておきますと、二日目となるこの日、ライヴ・アルバム『Music Is Our Friend』に準じた初日のセットリストから大きく変更がありました(The Flower Kingsのときもそんなこと言ってた気がw)。この時クリムゾンに造詣が深いフォロワーさんがあげてくださっていたセットリストが大変助かりました。

その後、Creativeman公式がアップしたツイートで確認ができますので、便宜上こちらを参考にさせていただきます。

セットリスト

第一部

  1. Devil Dogs of Tessellation Row
  2. Neurotica
  3. Red
  4. Epitaph
  5. One More Red Nightmare
  6. Tony Cadenza – Serves It Slythery
  7. Peace – An End(Full)
  8. Lark’s Tongues In Aspic, Part Two
  9. Moonchild
  10. Radical Action II
  11. Level Five

第二部

  1. Drumzilla
  2. The ConstruKction of Light
  3. Peace – An End (Intro)
  4. Pictures of a City
  5. Islands
  6. The Court of Crimson King
  7. Indiscipline

アンコール

  1. Starless

第一部


開場時から場内に流れていた金属的なBGMからそのままつながるように、ドラム・セッションから始まる「Devil Dogs of Tessellation Row」。ライヴで見るトリプル・ドラムはやかましいのではないかと懸念していた私の不安を溶かしながら、圧倒的重圧で場を満たしてくれます。

続いて「Neurotica」「Red」とメタル寄りなナンバーが続きプログレ抒情詩「Epitaph」へと入っていきます。昨年惜しくもこの世を去ったキーボーディストBill Rieflinの穴を埋めるように、鍵盤をタッチするジェレミーの姿が印象的でした。

「One More Red Nightmare」は、『Red』信者の私にとっては聴きたかった曲の一つ。メロディックなラインに被るギターのカウンター・メロディが好きなのですが、Jakko Jakszyk(ジャッコ・ジャクジク)のボーカルも温故知新な感じがして好きなんですよ。この日は演奏中機材トラブルもあったっぽいですがうまく切り抜けてました。

カウンターと言えば、リフに対し3人のドラムがそれぞれフィルをとったり掛け合いをするのですが、その中でギャヴィンのドラムはベテラン勢の中でもモダンなアプローチがあってそこもお気に入りでした。彼はPorcupine Treeで叩いていたことも有名ですが、メタルに精通しているプログレドラマーという感じで大変すばらしいです。

トニーのソロ・パートである「Tony Cadenza」と、クリムゾンの名バラードとして名高い「Peace – An End」はカオスさに見る星のような繊細さでした。この日、「Peace – An End」を二部でも演奏するのですが、結果としてこれがライヴの自体を一つのコンセプト作のようにしていましたね。

同じく単発的に組み込まれた「Moonchild」で観衆を魅了した他は、「Lark’s Tongues In Aspic, Part Two」「Radical Action II」「Level Five」とアグレッシブなナンバーを連発。私としてはどこを注視すべきか視覚と聴覚、そして触覚で音圧感じながらフル稼働状態。ドラムの3人、フリップのギター、ジャクジクのボーカル、トニーのベースライン、そしてMel Colinsのサックス/フルートソロを堪能していました。完全にゾーンに入っていました。

第二部〜アンコール


第二部ではメロディアスなドラミングが印象的な「Drumzilla」をイントロに、ディシプリン・クリムゾンの流れを汲んだ2000年の名曲「The ConstruKction of Light」を披露。スペーシーな空間に誘われていると、ロック・ナンバー「Pictures of a City」へ。クリムゾン流のブルースも感じられるこの曲は本ツアーでも楽しみにしていた曲の一つですね。各ソロ・パートやキャッチーな歌メロに満足です。

「Islands」「The Court of Crimson King」というバラード2大巨頭。特に後者は本当に生で聴ける日がきたというそれだけで感動ものです。そして第二部ラストは「Indiscipline」。今回のツアー全日程で演奏されている再結成クリムゾンの名曲ですが、今のクリムゾンのファクターの一つでもある「カオスさと理性の同居」がそこにはありました。楽曲の最後、ジャクジクによる「イーネ!」も本曲の見所。

そしてアンコールは「Starless」。これに関してはもはや言うことないというか、曲については語れるけど1秒足りとも聴きこぼしがないよう曲に浸りすぎて、返ってあまり覚えてないという本末転倒ぶり笑 しかし、イントロでのフリップのビブラートを間近で見られた、そこに本物を感じることができました。

ということで最後は写真撮影タイム!ありがとうございました!

最後に


クリムゾンの音楽を生で聴いていると自分は改めてプログレが好きなんだと再認識する一方、いわゆる「変拍子」「カオスな曲展開」「長尺」といった、理論上のプログレを誇っていたステレオタイプな自分が恥ずかしくなってきますね。

本来プログレは「こういうのこそプログレ!」と決めつけたものではなく、独自に磨いた音楽の探求の結果であるべきなのだとクリムゾンを聴いていると思います。’70年代はイギリスを中心にその動きが顕著でしたが、次第に万人に受け入れられる、その時代時代に沿った楽曲制作とリスナーの反応が心地よく感じてしまうのでしょう。しかしクリムゾンは一向に曲げませんでした。そして曲げなかったからこそ今日までまるでタイムスリップしてきたかのような支持を集めています。

リークではこれが最後の来日とも言われているらしく非常に寂しかったり悔しかったりするわけです。しかし、名古屋のロイヤルパッケージ(プロデューサー&マネージャーによるバンドやDGMの世界が聞けたり、メンバーに質問できるイベント)に参加した方のお話では、フリップ氏は今回のツアーを「Completion Tour」と表現したそうです。つまり、ラスト・ツアーではなく現メンバーによるツアーが完了したというニュアンスでしょう。これまで形を変え続けてきたクリムゾン、およびRobert Frippらしい言葉だと思います。

最後になりますが非常に感動できた一方、唯一「21st Century Schizoid Man」だけ聴けなかったのは個人的に課題でした。他の公演では欠かすことなく演ったそうなので、もし「次」のクリムゾンがあるのなら是非見たいと誓うのでした。

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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