日本に斬り込むプログの風!『PROG MUSIC Disc Guide』に注目すべき4つのポイントを解説!
by 関口竜太 · 2021-03-06
こんにちは、ギタリストの関口です。
先日、お伝えした通り、2021年3月17日に現代プログの重要作品を500タイトル以上ご紹介するディスクガイドブック『PROG MUSIC Disc Guide──プログレッシヴ・ロック/メタル/オルタナティヴの現在形』がele-king booksより発売となります。
このブログや動画でもお話しましたが、なんとこの度、私関口も執筆に携わらせていただいたということで、この春イチオシのプログ関連書籍なのであります!
今回はこの本に込められた4つのオススメポイントをご紹介しようと思いますので、気に入りましたら是非お手にとっていただければと思います。
ポイント①:500枚以上に及ぶディスクレビュー
何と言っても、これがこの本最大の強みになります。
これまでも膨大な量の作品を扱ったレビュー本は出版されていますが、本著では特に2000年以降の作品を中心に紹介。クラシックなプログレッシヴ・ロックやプログレッシヴ・メタル(エクストリーム系含む)、オルタナティヴ・ロック、ポスト・ロック、Djent、エクスペリエンス・メタル、ジャズ・ロックなど、昨今「プログレ」と呼ばれるジャンルを多角的かつ包括的にまとめあげた本はこれ一冊と言って過言ではないでしょう。
そして、それらのジャンルを広く扱う上で、各ジャンルに知見の深いライターさんたちが散らばりそれらを束ねたのが本書というわけです。
監修をされた高橋祐希さんをはじめ、『Euro-Rock Press』誌などで活躍するPヴァイン社切ってのライターさんがここに集結しているのでクオリティがぶれることもありません。
関口の名前もバッチリ載ってます…!かなり恐縮です。
ポイント②:プログ界キーパーソンの独占インタビュー多数
そんな実力派の方々によって、今回は現代のプログ・シーンを代表する人物の独占インタビューも多数行われています。
- Arch Echo
- Mike Portnoy(ex.Dream Theater、The Neal Morse Band、Transatlantic、Sons Of Apollo、etc…)
- Steven Wilson(Porcupine Tree、No-Man、etc…)
- The Ocean
- Andy Farrow(Northern Music Co.社長)
アンディはOpethやDevin Townsendのマネージャーも務めていた人物で、その手腕を生かして設立されたマネージメント会社がこのNorthern Music。Paradise Lostなど多くのヘヴィミュージックバンドが管理されています。
今回の書籍に向けて、私たちは、Mike Portnoy氏にもZoomインタビューを行い、Transatlanticのみならず、約20年ぶりに復活したLiquid Tension Experimentについて、そして現代のプログ・シーンについて等、さまざまな質問に答えていただくことができました。
こちらも、どうぞお楽しみに! pic.twitter.com/U1xMQL0ROx— 【Prog Project】2021/3/17『PROG MUSIC Disc Guide』発売 (@prog_project) February 4, 2021
ポイント③:重要アーティストの3000字バイオグラフィや関連作品を網羅
さらに、アーティストから関連バンドが枝分かれのように広がった、所謂ファミリー・ツリーにも間接的に言及。
- Dream Theater
- Steven Wilson
- Marillion
- The Flower Kings
- Spock’s Beard & Neal Morse
- Anathema
といった、これらのバンドでは3000字近いバイオグラフィや音楽的特色を紹介。そこから実際に関連作品を網羅することができるレイアウトは一個人としても非常に嬉しいまとめられ方です。
ちなみにこの項目ではSpock’s Beard / Neal Morseについてバイオグラフィを書かせていただいております!関連作品も多くを担当しましたのでこの章を読めば理解が確かなものになること請け合いです!
ポイント④:今だからこそ語りたいプログ・フェス
本書ではコラムとして、『今だからこそ語りたい世界のプログ・フェス』というお題で実際に世界各地までバンドを観に言っているライターさんからの貴重な海外フェスエピソードも収録しています。
なかなか以前のような情勢に戻すことは難しいですが、日々未知のウィルスと戦う私たちにとって、またライヴやフェスに行きたいと思わせてくれる内容になるのではと期待しています。
余談ですが、ローマ帝国時代の哲学者ルキウス・アンナエウス・セネカは『人生の短さについて』という著書において、「過去というものは誰にも脅かされない自分だけの財産である」といった趣旨の名言を遺しています。「今」という時間は一瞬で過去に塗り変わっていくので、素晴らしい過去を積み上げていくことは人生を豊かで長いものにするといった勇気付けられる思想ですね。
というわけで、こちらの『PROG MUSIC Disc Guide──プログレッシヴ・ロック/メタル/オルタナティヴの現在形』は2021年3月17日に発売となります。ele-king booksのウェブサイトにも詳細が書かれている他、現在絶賛予約受付中の各オンラインショップへのリンクも貼ってありますのでご覧いただければと思います。
http://www.ele-king.net/books/008079/
それと、本書の出版に際しまして、監修をしているProg Project運営のTwitterアカウントもあります。書籍や最新プログまで貴重な情報が発信されますのでフォローしていただけるといいこといっぱいだと思います!
https://twitter.com/prog_project/media
PROG MUSIC DISC GUIDE プログレッシヴ・ロック/メタル/オルタナティヴの現在形 (ele-king books)
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タグ: AnathemaArch Echoプログレッシブ・メタルDream TheaterMarillionMike PortnoyNeal MorseSpock's BeardSteven WilsonThe Flower KingsThe Ocean
関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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