2021年のプログレ作品が圧倒的に少なすぎる問題

こんにちは、ギタリストの関口です。

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今日は、現在非常に危機的状況にあるプログレ界……いや、むしろ音楽業界にも深刻なことについて少しお話します。

とは言いながら早速本題から逸れるのですが……このブログでは、主にプログレッシブ・ロック/プログレッシブ・メタルのニュースやアルバムレビューを中心にお伝えしています。

2020年の6月に2周年を迎えるまで概ね毎日更新を心がけてきましたが、下半期以降は、動画や他のことにも注力するようになったことで更新頻度も落ち着きました。

おかげさまで最近はそんな活動のいくつかが評価されたことでありがたいお話をいただくこともあり、ブログではニュース関連が中心、なかなかレビュー記事のような濃厚な内容が書けていません。

ただ、最新アルバムのレビューが書けていないのは単に私の執筆スキルや集中力、仕事量の問題だけではなさそうなのです。

2021年のプログレ作品が少なすぎる問題


これが、今かなりプログレ業界、延いては音楽業界にまで影響を及ぼしています。

そんなこと言われても毎日のように新譜情報は流れてくるし、テレビでも毎週新しい歌が披露されているじゃないかという声も聞こえてくると思いますが、まずはこちらをご覧ください。

ちょっと小さいですが、こちらはNew Prog Releasesという海外サイトで公開されている、2020年1月にリリースされたプログレッシブ・ロックとプログレッシブ・メタルのアルバムの一覧です。

KarfagenやM-Opus、Sons Of Apolloなどの有名バンドを中心に、64枚ほど新譜がリリースされています。

正直どれからチェックしたらいいのか迷うレベルですが問題はそこではありません。

続いて今年、すなわち2021年の1月にリリースされた、もしくはこれからリリース予定のアルバム一覧です。

どうでしょう。2020年と比べると圧倒的に少ないですよね。数えると現在更新分で39枚しかありません

一応リストを眺めてみると、Steve HackettやSteven Wilson、それとスウェーデンのプログレ・メタルバンドSoenあたりがアンテナに引っかかるところでしょうか。

しかし、リリース日も毎日ぎっちり詰まっていた昨年に比べると飛び飛びで、根本的にアルバムのリリース自体が少ないと言えます。

これは単にCDがオワコンになったとかそういう話ではなく、例えば1月22日にRed Cainというカナダのプログレ・メタル・バンドがアルバムをリリースしていますが、後ろに(digital)と表記があります。

これはデジタル配信限定という意味で、あくまでこのサイトがCDに限った新譜のみを取り扱っているわけじゃないということがわかると思います。

新譜凶作の危機


ここまでお話すれば概ねご理解いただけたかと思いますが、そうです。今年はアーティストの新譜が恐ろしく凶作なのです

ちなみに2月ですが、2020年が75枚なのに対し今年は15枚に止まっています。

昨年比80%減です。

普通ならどのバンドやアーティストも徐々にエンジンがかかってきてリリースラッシュが続くのですが、完全に失速しています。世界はこれだけ広いのに2月にリリースされるプログレ・アルバムが現状15枚しかないってかなり危機的状況ですよね。

原因はもうおわかりの通り、新型コロナウイルスです。

昨年、中国から全世界に蔓延した新型ウイルスは収まることなく、今でも各国で大規模な外出自粛や消毒活動、そして医療の逼迫が取りざたされています。

特にイギリスやヨーロッパをはじめ、変異種と呼ばれる構成するアミノ酸の形が変異したウイルスまで確認され、ワクチン開発や新薬の研究も追いついていない状況です。

そんな命の危険がすぐ隣まできている状況で、音楽の発信などなかなかできることじゃないんですよ。

今はリモートでバンドメンバーや様々な人とコンタクトを取って、自宅やプライベートスタジオで録音したものをデータとして一箇所に集め、作品を完成させることができます。

しかし、本来の音楽ってそういう風に生まれるものではないし、多くの人からしたら抵抗のあることばかり。ましてこのような現状に加え人と会えない孤独な毎日を過ごしていては、作品を生み出せる心持ちでいられないことくらいは容易に想像できます。

もしかしたら、前々から進めていたプロジェクトが延びに延びて新年ようやく日の目を見るといった作品もあるのではないでしょうか。事実Steven Wilsonの新譜『The Future Bites』なんかはそうだと思います。状況はリリース延期を決めた2020年5月よりも悪化している感じですが……

今できることを……


私はプログレッシブ・ロックの新譜を日常的にチェックしているので今回の事態に気付いて警鐘を鳴らしてみましたが、実際音楽事務所やレコード会社はかなり苦しい立場にあるのではないでしょうか。

この事実を知っても、私たちに状況を打破する何かができるわけではありませんが……むしろ、これまで通り、感染症拡大防止のガイドラインに従って1日でも早くこの苦境を脱するしかありません。

ライブも遮断された日常で、唯一新しい音楽に触れられる機会、それすらも今なくなろうとしています。音楽が消えたディストピアなんてファンタジー、数年前には笑い飛ばしていましたが今まさにそれが近づいています。

どうぞ、今一度行動を見直し意識を新たに持っていただければと思います。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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