米The Prog Reportが行なったアンケート結果発表!盤石人気のGenesisソングTOP20!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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先日、アメリカのプログレ情報サイトThe Prog Reportが行なった『あなたが選ぶGenesisの曲TOP3』というアンケートの結果、『究極のGenesisソングTOP20』が発表されたので見ていこうと思います。

まずは20位から11位までです!

20-11


20位:The Battle of Epping Forest (Selling England By the Round – 1973)

19位:The Fountain of Salmacis (Nursery Cryme – 1971)

18位:The Lamia (The Lamb Lies Down On Broadway – 1974)

17位:Los Endos (A Trick of the Tail – 1976)

16位:Stagnation (Trespass – 1970)

15位:Mama (Genesis – 1983)

14位:Blood on the Rooftops (Wind and Wuthering – 1976)

13位:Watcher of the Skies (Foxtrot)

12位:One for the Vine (Wind and Wuthering – 1976)

11位:Return of the Giant Hogweed (Nursery Cryme – 1971)

やはり、70年代のGenesisは大人気なようで、この度のTOP20はそのほとんどが1971〜1976年の全盛期に固まっています

その中で唯一善戦しているのが1983年のアルバム『Genesis』に収録された「Mama」。アルバム自体評価が高くプログレッシブ・ロックを取り上げても盤石な地位を示すことができるGenesisの底力のようなものを感じます。

一方で全盛期一歩手前の2ndアルバム『Trespass』からもランクインが見られるので、この10曲だけで大まかなGenesisを学べそうなくらいにはバリエーションは広そうです。

その他もとにかく有名な楽曲が並んでいるといった具合ですが、個人的に投票した「Watcher of the Skies」がランクインしていて嬉しい限り。投票で置きに行ってる感は否めませんがいい曲っていうのはやはりこういう数字モノで結果が出てくるんですよ。

続いて10位から4位です。

10-4


10位:Carpet Crawlers (The Lamb Lies Down On Broadway – 1974)

第10位はアルバム『The Lamb Lies Down On Broadway(邦題:魅惑のブロードウェイ)』より「Carpet Crawlers」がランクイン。カーペットを這う=赤ん坊のことを歌ったナンバーで、優しい音色のシンセサイザーにPeter Gabrielが静かに語りかけるボーカルが特徴的。

9位:Afterglow (Wind and Wuthering – 1976)

9位のAfterglowはアルバム『Wind and Wuthering』のラストナンバー。このアルバムで全盛期を支えたギタリストSteve Hackettが脱退する事情もあって、どことなく切なさや寂しさがにじみ出ています。『静寂の嵐』という邦題にも考えさせられます。

8位:Dance On A Volcano (A Trick of the Tail – 1976)

7位:Ripples (A Trick of the Tail – 1976)

第7位と第8位には共に1976年のアルバム『A Trick of the Tail』から2曲が続けてランクイン。『静寂の嵐』のときもそうでしたが『魅惑のブロードウェイ』以降のGenesisはまずピーターが脱退し、ドラムのPhil Colinsがボーカルも務めるようになるなど現代で言うとSpock’s Beardみたいな変化が見られます。

楽曲もこの辺りを境によりタイトなリズムに傾倒していくわけですが、「Dance On A Volcano」などはその典型とも言えるかも知れません。

6位:In the Cage (The Lamb Lies Down On Broadway – 1974)

第6位は再び『魅惑のブロードウェイ』より「In the Cage」がランクイン。

ストーリー式のコンセプトアルバムである本作はファンの中でも人気のアルバムですが、この頃ストーリーを巡ってピーターと他のメンバーとの間で確執が生まれ出しておりそれが『A Trick of the Tail』以降のスタイルにも繋がっていきます。

楽曲はジャズにも近いスピーディなリズムにTony BanksのSAW系シンセリードが色濃く印象に残る8分超えのプログレッシブなナンバーです。

5位:Dancing with the Moonlight Knight (Selling England By the Round – 1973)

バンド切っての名盤『Selling England By the Round(邦題:月影の騎士)』のオープニングを飾る「Dancing with the Moonlight Knight」が第5位。Genesisの代名詞とも言えるシアトリカルな楽曲展開、シンフォニックで英国の煌びやかなサウンド、現代にも受け継がれるテクニカルな演奏の基礎がこの曲には集約されています。

なお今回、20曲でトータル2時間半ほどのランキングになりますが1位から5位まででおよそ1時間です笑 Genesisはあまり長尺なイメージがないのですがそれでもドラマティックな長い曲に偏っています。

4位:The Musical Box (Nursery Cryme – 1971)

第4位は3rdアルバム『Nursery Cryme(邦題:怪奇骨董音楽箱)』よりオープニングナンバー「The Musical Box」が堂々のランクイン。バンドの新たないぶきとなったスティーブとコリンズによりアンサンブルが豪快にまとまり出すため一般的にはここから『魅惑のブロードウェイ』までが全盛期という認識になります。セールスはその後も順調ですが。

どうでもいいですけどこの邦題、絶対ジャケットと「The Musical Box」のタイトルから連想していますよね。

ではいよいよトップ3の発表です!

3-1


3位:The Cinema Show (Selling England By the Round – 1973)

第3位に輝いたのは『月影の騎士』に収録された大作ナンバー「The Cinema Show」。ブリティッシュロックらしい優雅で気品溢れるサウンドと、クラシックを流派に持つリードギターのアプローチや叙情的なフルートが香り立つインターバルなど本格的なシンフォニーを聴いているような贅沢なナンバーですね。

2位:Firth of Fifth (Selling England By the Round – 1973)

第2位は同じく『月影の騎士』から「Firth of Fifth」がランクイン。個人的にも投票した一曲なのですが、クラシックから流用されたキーボードスタイルと後半のエモーショナルなギターソロ、そしてそれらをまとめ上げるドラマティックな楽曲構成が聴く人全員をジェネシスワールドに惹き込みます。

ランキング全体を見ても『月影の騎士』が以下に人気のアルバムかがわかりますね。まぁ集計がThe Prog Reportなのでその偏りもありそうですが。

1位:Supper’s Ready (Foxtrot – 1972)

そして栄えあるGenesisソング第1位はアルバム『Foxtrot』収録の大作曲「Supper’s Ready」。やはりという結果に驚きはないのですが笑 この曲については時代を超越しているというかミックスの差などはあれど現代のプログレロックと比べても全然引けを取らないんですよね。

開幕ピーターのボーカルから最後フェードアウトしていく瞬間まで高密度なプログレッシブ・ロックが詰まっていますし、繰り返しになってしまいますがシアトリカルな展開やギターとキーボードのユニゾンなど現在まで典型とされるアプローチが72年のこの時すでに完成しているというのは非常に大きな意味を持っていると思います。

というわけで、The Prog Reportが行った『究極のGenesisソングTOP20』でした!下記のリンクに今回のランクイン曲をプレイリストにしてまとめておきましたのでApple Musicご利用の方はチェックしてみてください!

https://apple.co/3mrxPJa

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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