The Bloody Mallard「Realm」: ひたすらトリップできるUK版ダークサイケバンドが誕生!人が躍動する中心部に直接作用するヘモグロビン・プログレ!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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本日はイギリスのバンドThe Bloody Mallardのデビューアルバムをご紹介します。

Realm / The Bloody Mallard


Realm

The Bloody Mallard(ザ・ブラッディ・マラード)はイギリスのプログレッシブ・ロックバンド。

来歴


ロンドン出身のギタリストTom Waldingが中心となった、3ピースのインストロックバンド。

トムが2018年の夏から冬にかけ書き上げた楽曲を元に、翌2019年にはベーシストRaihan RubenとドラマーJake Bradford-Sharpが招集されThe Bloody Mallardが結成されます。

King CrimsonやPink Floydと言ったUKのプログレッシブ・ロックバンドと、Baroness、Yob、Elderなどのアメリカを起点とするヘヴィメタルやストーナーロックの両面から影響を受けているのが特徴。

ポストロック、ダークサイケ、エレクトリック、プログレ、オルタナヘヴィなど多様性のある音楽は、瞑想的かつ反射状態で自分の内面を探求するようリスナーに促すようなトーンやベースライン、テーマを持って本作『Realm』にて堂々のデビューを飾りました。

アルバム参加メンバー


  • Tom Walding – Guitar
  • Raihan Ruben – Bass
  • Jake Bradford-Sharp – Drums

楽曲紹介


  1. Haemoglobin
  2. Subject To Entropy
  3. Reversion
  4. Noble Rot
  5. Ceremonious Synapses (i)
  6. Ceremonious Synapses (ii)
  7. Dawn

アルバムは全7曲40分とミニアルバムとも取れる比較的コンパクトな内容ですが、中には10分を超える大作や組曲も収録されます。

まさにそんな#1「Haemoglobin」は11分に及ぶオープニングナンバー。初期のKing CrimsonとQueenを合わせたようなダウナーかつ、ピーキーなギターサウンドが特徴的です。メタルバンドとしての触れ込みが強いこのバンドですが、実際はロックとメタルの中間といった表現が相応しく、従来のロックやヘヴィロックより重たく、ヘヴィメタルと称するには煌びやかかつ前衛的です。

#2「Subject To Entropy」は9thとマイナー3rdを軸に置いたベースラインを中心にヘヴィなアンビエントへと展開。続く#3「Reversion」はひたすらギターのアルペジオだけで聴かせるナンバーとなり感想を持ちづらいのですが、緊迫感を煽りつつも落ち着いたトーンの美麗さとテンションコードのチョイスが素敵です。

#4「Noble Rot」はポストロック的アルペジオとベースラインからストーナーに盛り上がっていくミドルナンバー。これを聴くとどこかでボーカル欲しいなと思ってしまうところはあるのですが、Pink Floyd風のスライドギターが流れたりシーケンスなギターが裏メロを取っていたりとテーマを設けないインスト曲でありながら情報量も多く発見が多いのがこのバンドの良さなのだろうと思います。

計13分に及ぶ組曲#5「Ceremonious Synapses (i)」#6「Ceremonious Synapses (ii)」

King Crimsonを思わす内省的なサウンドは元よりですが、#5の1:10〜は珍しくオリエンタルな雰囲気を醸すテクニカルなメロディパートを聴けます。#6でも変拍子を使ったヘヴィなリフやポリリズムを使用したドライなメロディラインを披露したりするものの、曲の本髄は3:13〜のコードラインとその後のブレイクにありますね。

#7「Dawn」はラストナンバーらしくシンプルなギターの刻みとアルペジオが先導し、曲の後半に向けリズム隊がクレッシェンドしていく一方通行なナンバーとなっています。

ガレージな粗さとその中に見る意外にも繊細な音の粒がThe Bloody Mallardからは伺い知れます。

King Crimsonの『Lizard』のカオスぶりや『Red』のヘヴィさ、さらにPink Floydが持つサイケデリックな要素をさらにファズ・メタルサウンドへ昇華した音は前衛的でありながら王道です。ヒットに繋げるにはさらに一要素が求められそうですが、アングラにトリップできる作品として2020年にはこれをおすすめしたいです!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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