Dukes of the Orient: Asia分裂から派生した米英オリエンテッド・ロックユニット!John Wettonの意思を継ぐ最新スタジアムプログレ!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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本日は2018年に結成した新ユニットDuke of the Orientのデビューアルバムをご紹介します。

Dukes of the Orient / Dukes of the Orient


デュークス・オブ・ジ・オリエント~時空の旅人

Dukes of the Orient(デュークス・オブ・ジ・オリエント)はアメリカのプログレッシブ・ロックユニット/バンド。

来歴


1970年代のプログレッシブ・ロック登場により、テレビ向けであった音楽はよりアーティストの意向に沿った形態として生まれ変わっていきます

それまでのシングルチャートを意識した楽曲制作ではなく、アルバム全体としての完成度を重視したそのスタイルは、アメリカではアルバム・オリエンテッド・ロック(AOR)と呼ばれるようになりました。

そんなAORバンドとして2017年に結成したのがDukes of the Orient

リーダーとなるJohn Payneは元Asiaのギタリストとして有名。AsiaのオリジナルメンバーであるキーボーディストGeoffrey Downsより1991年にバンドへ誘われ、長きに渡り在籍することとなります。

ところが2006年、ダウンズがAsiaのメンバーと再開した際にペインの口からAsiaでの活動が辛いという旨を聞かされ、15年に及ぶパートナーシップは解消。Asia自体も分裂の節目を迎えます。

ペインは当時同じくAsiaのメンバーであったGuthrie GovanやSpock’s Beardの奥本亮を誘いGPSを結成。同時に契約上、ペインがAsiaの名を使用できる微妙な距離感があったため、ここにAsia featuring John Payneも発足。本家の派生でありながらダウンズやカール(Carl Palmer)のいないAsiaとしてアルバムを一枚リリースしています。

その時、Asia featuring John Payneでキーボーディストとして在籍していたのがDukes of the Orientの相方Erik Norlander

二人はかつてAsiaのボーカリストであり2017年にこの世を去ったJohn Wettonへの敬意を込め、かつ現AsiaやAsia featuring John Payne、GPSとはまた別の新曲をリリースするためDukes of the Orientを結成しました。

そして2018年にリリースされたのが1stアルバムとなる本作『Dukes of the Orient』です。

アルバム参加メンバー


  • John Payne – Lead vocal, Guitar, Bass
  • Erik Norlander – Keyboard, Vocal

その他参加ミュージシャン

  • Jay Schellen – Drums, Percussion
  • Bruce Bouillet – Guitar on #1,4
  • Guthrie Govan – Guitar on #2
  • Jeff Kollman – Guitar on #2,7,8
  • Moni Scaria – Guitar on #4,6,7,8

楽曲紹介


  1. Brother in Arms
  2. Strange Days
  3. Amor Vincit Omnia
  4. Time Waits for No One
  5. A Sorrow’s Crown
  6. Fourth of July
  7. Seasons Will Change
  8. Give Another Reason

基本的なサウンド構築はAsiaを起源とするメロディアスでキーボード満載のスタジアムロック

#1「Brother in Arms」から、そんな期待を裏切らない80年代の香りいっぱいです。ジェイのパワフルなタム回しとペインが歌うシブ目のメロディライン。カウンター的に構築されたサビでのコーラスなどTotoやJourneyで青春を過ごした人にはドンピシャでしょう。

続く#2「Strange Days」は、オーバーダブされたシンセサイザーとタイトなミュートギターの刻みとのコントラストが秀逸なナンバー。ミディアムながら王道を行くロックチューンで、ガスリーのテクニカルなギターソロやエリックのモーグ、SAW系シンセリードも贅沢です。

イントロのピアノから70年代の風味が香る#3「Amor Vincit Omnia」。哀愁の漂うヴァースと、骨太に支えるドラムが先導するサビにおける豊かなコーラスなど最高級のバラード。中盤では宗教的クアイアを盛り込んだプログレッシブな展開も見せます。

#4「Time Waits for No One」は80年代のヴィンテージ感があるオールドロック。常に分厚さで攻めるコーラスワークとワウギターのオブリ、典雅で上品なピアノ/シンセサイザーのバッキングなど丁寧に作り込まれている様子が非常に好印象です。

続く#5「A Sorrow’s Crown」。パイプオルガンでのイントロに誘われ80年代グラム・メタルのような爽やかなメロディで展開する楽曲。多めに配分されたシンセサイザーもプログレファンには嬉しくGenesisライクなSAW系リードはやはりこの手のハードロックによく合うなという印象です。

アルバムは#5の勢いを保ったまま#6「Fourth of July」に突入。8分半の大作ではあるもの、シンプルなⅣ-Ⅴ-Ⅵ進行とsus4を使った転調のテーマをリフレインすることでひたすら歌えるメロディアスな一曲に仕上がっています。

#7「Seasons Will Change」は先のAsia featuring John Payne時代に制作された彼らの代表曲。メロディアス・ハードロックでドラマティックな展開は個人的にブラジルのFair Warningを思わせました。

ラストナンバー#8「Give Another Reason」は10分に及ぶ大作曲。Asiaでは基本、ここまで長い曲は作られて来なかったので、往年のプログレらしい切り口で曲を展開できるだけでもバンドの存在意義を感じます。
※Asiaで最長の曲はおそらく『Arena』収録の「The Day Before the War」の9分9秒。

イントロは2分すぎまでアコースティックギターのアルペジオと繊細なギターソロによって奏でられます。シリアスなヴァースにゲストであるMoni Scariaのテクニカルなオブリやキーボードとのユニゾンによるキメがあったりと、やはりプログレはこうでなくてはと思わせてくれる展開が目白押しです。

Dukes of the Orientは2020年に2ndアルバムが予定されており、すでに新曲も発表されていますのでアメリカン・プログレ・ハードや商業ロック、スタジアム・ロックがお好きな方は是非チェックしてみてください!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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