Fleesh「In the Mist of Time (A Renaissance Tribute)」: YouTubeチャンネル登録者数1万人!大人気の南米プログレ・トリビュートユニット2020作リリース!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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本日はブラジルのプログレッシブ・ユニットFleeshの最新作をご紹介します。

In the Mist of Time (A Renaissance Tribute) / Fleesh


In The Mist of Time (A Renaissance Tribute)

Fleesh(フリーシュ)はブラジルのプログレッシブ・ロックユニット。

来歴


南米はブラジルの地で2014年、女性ボーカルGabby VessoniとギタリストCelo Oliveiraにより結成されたプログレッシブ・ロックユニット。

二人は2015年、インディーズより初のオリジナルアルバム『My Real Life』を製作。そのすぐ後にYouTubeチャンネルを開設し自身の楽曲や様々なアーティストのカヴァー動画をアップすることで人気を得ていきます。

Fleeshによるカヴァー動画は「Versions」と呼ばれ、これまでにRenaissance、Rush、Steve Hackettを始めMarillion、Jethro Tull、Queen、Pink Floyd、Dream Theater、Kansas、King Crimsonなど多くのプログレバンドをカヴァー。

ギャビーの透き通ったボーカルとセロの寡黙で繊細なギターにより今やチャンネル登録者数は1万人を超え、カヴァー動画も毎回数万回再生を数える人気企画となっています。

そんな二人はこれらのカヴァーの中から特にRenaissance、Rush、Steve Hackett、そしてMarillionからの影響を強く受け、2017年に2ndアルバム『What I Found』をリリース。

同年、Rushのトリビュートアルバムである『The Next Hemisphere』もリリース。こちらの作品に関してはクラウドファンディングによって製作資金がカンパされた経緯を持ちます。

オリジナルとカヴァー、両方のスタイルを武器に彼らのリリースラッシュは止まらず、2018年にはMarillionのカヴァー作品『Script For a New Season』とそれを受けてのオリジナルアルバム『Across the Sea』をリリース。Rushの時と同様、タイトルやジャケットにはカヴァーしたバンドへのリスペクトが溢れています。

2019年にはYouTubeに投稿していたカヴァー動画を音源化したアルバム『Versions I』をリリース。先述したバンドのカヴァーを中心に実に30曲2時間半による大作カヴァー作品となりました。

そして本作『In the Mist of Time』は女性ボーカルとしても共通点の見られるRenaissanceのトリビュートアルバム。繊細でアコースティック感満載のシンフォニック・ロックカヴァー作品となっています!

アルバム参加メンバー


  • Gabby Vessoni – Vocal
  • Celo Oliveira – Guitar

 その他参加メンバー

  • Léo Peccatu – Drums
  • Rodrigo Zacconi – Bass

楽曲紹介


  1. Day of the Dreamer
  2. Golden Key
  3. The Vultures Fly High
  4. Island
  5. Bound For Infinity
  6. The Sisters
  7. Can You Understand?
  8. Midas Man
  9. Song of Scheherazade – Part IV. Love Theme
  10. Song of Scheherazade – Part V. The Young Prince & the Young Princess
  11. Black Flame
  12. Spare Some Love
  13. Ocean Gypsy
  14. Let It Grow
  15. Carpet of the Sun
  16. Forever Changing
  17. Thing I Don’t Understand
  18. Trip to the Fair
  19. Opening Out (Bonus Track)
  20. Ashes Are Burning (Bonus Track)

実はRenaissanceについては個人的にさほど詳しくないのですが、1969年のデビューから1979年の9thアルバムまでのバンド全盛期を満遍なく取り揃えたベスト版にも近い選曲。

1stアルバム『Renaissance』からは#4「Island」のみを収録。まだプログレッシブ・ロックというジャンルが確立する前の爽やかなフォークサウンドでイギリスならではの気品の高さをしっかりと再現しています。

3rdアルバム『Prologue』からは#5「Bound For Infinity」#12「Spare Some Love」がピックアップ。パーカッションが積極的に取り入れられている上、繊細なピアノやボーカルなどオリジナルよりも解像度の高いバラードを楽しめます。

4thアルバム『Ashes Are Burning』からは#7「Can You Understand?」#14「Let It Grow」#15「Carpet of the Sun」の3曲がエントリー。10分に迫る大作#7のほか、パイプオルガン、メロトロン、ストリングスなどいずれも由緒正しきシンフォニック・ロックを展開しています。

5thアルバム『Turn of the Cards』から収録されたのは#11「Black Flame」#17「Thing I Don’t Understand」の2曲。エレキも十分うまいセロのギターですが、トリビュートである以上アコースティックギターに徹しているのはリスペクトぶりには目を見張ってしまいます。#17ではクアイアによるドラマティックなパートもしっかり再現しています。

本作において最もカヴァー率が高いのが6thアルバム『Scheherazade and Other Stories』の楽曲。このアルバムは本家で「Song of Scheherazade」という24分の大作を有しているのですが、その第4、第5のパートを含む全5曲を収録。

ラインナップは以下の通り。

#3「The Vultures Fly High」
#9「Song of Scheherazade – Part IV. Love Theme」
#10「Song of Scheherazade – Part V. The Young Prince & the Young Princess」
#13「Ocean Gypsy」
#18「Trip to the Fair」

#3ではアコースティック編成ならでは生々しいダイナミクスを感じ取れます。#9,10ではRenaissance特有の叙情的で美しいメロディのバラードを披露。#13,18は共に7分を超える楽曲ですが特に本編ラストとなる#18はギターソロ、ベースソロも聴けてとにかく曲がよかったと振り返れるセットリストになっています。

本家がアメリカでトップセールスを記録した7thアルバム『Novella』からは#6「The Sisters」#8「Midas Man」の2曲を収録。#6はピアノとクアイアの幻想的なイントロ、フルートによる叙情的なインターバルなどが聴きどころ。#8はアタックの強いアコギとギャビーの力強い歌唱がその説得力を増すドラマティックな曲です。

本作において最もプログレッシブに機能しているといってもいいのが#1「Day of the Dreamer」。オリジナルは8thアルバム『A Song for All Seasons』に収録されている曲で、軽快なリズム隊やタイトなストリングスと目まぐるしい展開、9分という長尺にも関わらずその世界観にのめり込んだまま聴き切ってしまえる名曲ですね。

80年代以降、迷走と解散を重ねるRenaissanceにとって最後の権威とも言える1979年リリース『Azure d’Or』からはヨーロピアンな雰囲気の#2「Golden Key」とアコースティックデュオ感に聴かせる#16「Forever Changing」をカヴァー。

ギャビンのボーカルはイギリスのバンドMagentaのChristina Boothをより優しく柔和にしたような声質で、プログレッシブ・ロックの女性ボーカルと言えばこの感じだよねという安心感。聴いているとこのユニットがブラジル出身だと言うことを忘れてしまうくらいオーセンティックです。

なお、ボーナストラックには#19「Opening Out」#20「Ashes Are Burning」を収録。この2曲は先のカヴァーアルバム『Versions I』に収録されたRenaissance楽曲のものの再録となります。

このアルバムはRenaissanceが好きな人にはもちろん、これをきっかけに聴いてみたいという人の架け橋にもなってくれる可能性を感じました。現に僕はなかなか手を付けられなかったバンドでもあるのでこれから聴き漁っていくこと間違いなしです!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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