Green Carnation「Leaves of Yesteryear」: ブラック・メタルをプログレに改心させた結果!10年の沈黙を打ち破り復活した大作メタルバンドの新作が素晴らしかった!

こんにちはギタリストの関口です。

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本日はGreen Carnationの2020年ニューアルバムをご紹介します!

Leaves of Yesteryear / Green Carnation


Leaves Of Yesteryear

Green Carnation(グリーン・カーネーション)は、ノルウェーのプログレッシブ・メタルバンド。

来歴


ノルウェーの最南、ヴェスト・アグデル県に位置する都市クリスチャンサン。

1641年に当時のデンマーク王クリスチャン4世によって造られた、長い歴史を持つこの土地で、1990年に結成されたGreen Carnationは、元はゴシックな雰囲気にブラック要素、デスメタル要素、アコースティックやプログレ要素と非常に多面的な表情を持つブラック・メタルバンドでした。

リーダーであり当時Emperorというメタルバンドに加入していたTerje Vik Schei(通称”Tchort – ツォート”)が加入直前に結成したことが始まりで、結成当初のメンバーにはギタリストX-BotteriとベーシストCm:Botteriのボッテリー兄弟、そしてドラマーAnders Kobroの3人が招集されます。

でしたが、バンド活動はたった一枚デモを最後に分裂。ツォート以外の3人は新たに結成したメタルバンドIn the Wood…の活動へ回ってしまいます。

バンド自体は解散したわけではなかったのですがやはり影響は大きく、その後ようやく1stアルバム『Journey to the End of the Night』をリリースした時には実に7年の歳月が経過していました。

ブラック・メタル/ドゥーム・メタルと言った音楽性の一方で、変拍子や長尺の楽曲を有し、サウンド面ではメロトロンやストリングスも使用。古くはPink Floydから近年ではOpethに至るまで幅広い音楽性をカヴァーしたクリエイティビティが特徴

2ndアルバム『Light of Day, Day of Darkness』では60分に及ぶタイトル曲1曲のみの収録でそのアヴァンギャルドさやプログレッシブな姿勢が感じ取れると思います。

2006年までには現在とほぼ変わりないメンバーが集まりますがその年の初めにリリースされたアコースティックアルバム『The Acoustic Verses』でバンドは一度解散。この頃には結成当初のブラック・メタル感は抜け、よりオーガニックなプログレッシブ・ロックに舵を向けていました。

長い沈黙を破り2014年にバンドは復活。ヨーロッパや北米のフェスを中心に出演を果たしフランスのレーベルSeason of Mistと5枚のアルバム契約を果たします。

本作『Leaves of Yesteryear』はそんな彼らの復活第一弾アルバムとなります。

アルバム参加メンバー


  • Kjetil Nordhus – Vocal
  • Terje Vik Schei(Tchort) – Guitar
  • Stein Roger Sordal – Bass
  • Bjørn Harstad – Guitar
  • Kenneth Silden – Keyboard
  • Jonathan Alejandro Perez – Drums

楽曲紹介


  1. Leaves of Yesteryear
  2. Sentinels
  3. My Dark Reflections of Life and Death
  4. Hounds
  5. Solitude

叙情的な正統派プログレメタルとして進化した最新作。

#1「Leaves of Yesteryear」はアルバムを格付けるタイトルトラック。ヘヴィなリズムギターとピアノやシンセサイザーとのパズルのような音の棲み分けはベーシックながらバランスがいいです。

イントロやソロパートでは変拍子を自然に溶け込ませた構成になっている他、ソロ後にはプログレメタルらしいユニゾンフレーズも。ノルダスのナチュラルなボーカルと併せ持つ壮大なサビからシンフォニック要素も強化、前作のアコースティックサウンドから得たトラッドな姿勢が生きています。

#2「Sentinels」はシングルとして機能する#1とは別にアルバムを牽引するナンバー。ストレートビートとシャッフルビートをスイッチする構成で、キャッチーな歌メロとがらりと場面が切り替わる意外性に常に興味が惹かれます。

本作で最も長尺となる#3「My Dark Reflections of Life and Death」。シンセのSEとクリーンアルペジオから始まる15分の大作は、彼らのルーツであるブラック・メタルを感じさせ、初期の雰囲気を密かに引き継いでいるナンバー。

9分手前にはアコギ、ベース、メロトロンによる静のパートも用意され妙に生々しさもあるウェットな質感がGreen Carnationの今後のセールスポイントにもなっていきそうです。

続く#4「Hounds」も10分を超える大作曲。曲の序盤はメロトロンとアコギ、ローパスフィルターをかけたボーカルで叙情的に。2:09〜はバンドインしインダストリアルなリフを伴ってヘヴィに展開していきます。

ダウナーに作られたヴァースとメロディアスなサビとのコントラストが絶妙にカタルシスを生む他、インターバルでもツインギターの絡みがあったりとこの10年でかなりメロディ至上主義になったバンドの変化を感じ取れます。

そしてラストとなる#5「Solitude」はアコギ、ピアノ、ストリングスをメイン楽器に据えた5分程度のバラードで静かに終幕。

前作がかなりライトなアコースティックアルバムだったので、それからすると重みのある作風に戻ったように感じるのですが、全体を通して叙情性に溢れたプログレエピックバンドになってくれたことを心から歓迎します。これから契約上リリースされていくであろうアルバムにも大いに期待しながら、本作はそのピースの一つとして今から聴いておくべきマストの一枚です!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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