TIRÐÜS「Redux」: 2020年にベールを脱いだカザフスタン産オルタナプログレのデビュー作!Djentyなタイトさとアジア的メロディラインも含む音楽のバイテレック!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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本日は今年念願のデビューを果たしたTIRÐÜSのアルバムをご紹介していきます。

Redux / TIRÐÜS


Redux [Explicit]

TIRÐÜS(タイレス/ティルダス)は、カザフスタンのオルタナティブ/プログレッシブ・メタルバンド。

来歴


旧ソ連の一部であった中央アジアの国カザフスタンでこの2020年春にデビューを飾ったオルタナティブ・メタルバンド。

Inventing Dreamsという名前で2008年12月結成されメンバーは5人。Porcupine Tree、Opeth、Riverside、Meshuggahなどから影響を受け、オルタナティブでモダンなプログレメタルサウンドを展開しています。

2016年にカザフスタンのアルマトイで放送された音楽番組Amsterlive SoundlabがきっかけとなりInventing Dreamsは注目を浴びることになりますが、以降しばらくはその活動を水面下のものとしていました。

活動が顕著に出たのは2019年。バンド名をTIRÐÜSに変え、アルバムリリースに向け本格的に始動します。そしてその年の6月から「Green Divine」、「To Oblivion」、「River」と3曲のEPを発表し年明けの3月、無事1stアルバム『Redux』がリリースとなりました。

アルバム参加メンバー


  • Yerzhan Japarov(EpЖaн AЖaпapoB/イェルジャン・アザパポ) – Vocal
  • Anton Mikloshich – Guitar
  • Maxim Kovalev – Guitar
  • Timur Baltabekov  – Bass
  • Alexey Lyssenko(Aлeкceй Лыceнкo/アレクセイ・ライセンコ) – Drums

※アザパポとライセンコのオリジナルスペルは音楽番組Amsterlive Soundlab出演の際のテロップより。

多弦も採用したツインギター編成。ギタリストは6弦をメインとした下手と7弦や8弦を使う上手とに分かれ幅広い音楽性を実現させています。

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楽曲紹介


  1. To Oblivion
  2. Lovewithin
  3. Green Divine
  4. Rot
  5. Goodbye
  6. River
  7. Skylines
  8. Mom

このバンドとアルバムをリークしてくださった音楽誌「ヘドバン」のライターyu-kiさんは先に述べたインフルエンスのバンドの中でもRiversideに近いとし、ボーカルはAlter Bridgeが好きな方へもおすすめしています。

#1「To Oblivion」は先行で発表されたEPの第二弾。シンプルに洗練されたバンドサウンドが何よりも持ち味でしっかり流行を意識したタイトなリズム隊に少しデジタルも感じるアレンジ。聴きようによってはR&B的でもある端正なメロディラインも特徴的です。

ディレイを使ったツインギターのイントロで引き込んでくる#2「Lovewithin」。プログレッシブ・メタルを豪語するTIRÐÜSの面々ですがどちらかというとDjentなどモダンな芯の太さが売り。変拍子や奇数小節による変速性もあくまでオルタナスタイルのものと言えます。

EP第一弾となった#3「Green Divine」。多弦ギターによるヘヴィなリフとアザパポが繰り出すアジアンテイストもあるメロディラインが実に奇抜で、しかし癖になる逸品。インドのプログレメタルPineapple Expressのようにカザフスタンという国の特色を感じられる一曲だと思います。

#4「Rot」はDjentやエモ系メタルを抱えながらリードギターによるトップも確保したプログレメタル。アルバムはどの曲も5分以内と非常に短く、この曲に至っても3分という短尺ながら無駄のない展開で数字以上に聴かせる作り込みを堪能できます。

ギタークリーンアルペジオとデジタルシーケンスからボーカルのヴァースへ入る#5「Goodbye」。4つ打ちのドラムにカッティングも混じるなどダンサブルなノリがありつつ3:10〜のクロージングではモダンなヘヴィリフも炸裂しています。

EPとしては最後に発表された#6「River」。PolyphiaやChonなどのプログレメタルフュージョンじみたクリーンギターで攻める彼ら流のバラードソング。クロージングでは珍しくテクニカルなギターソロも披露しています。

#7「Skylines」はツインギターの特性を活かしダイナミックに展開するイントロが魅力的。ヴァースはCircus Maximusなど王道どころのプログレメタルを感じさせ、タイトに展開するサビではアザパポの切ない表現力が発揮される名演となっています。

ラストナンバー#8「Mom」は、歌物バンドであるTIRÐÜSの裏の実力とも言うべきジェンティなインストナンバー。デジタルチックで曲のテーマはざっくりとしたものですが、ここまで見せてきたタイトな演奏が今一度発揮され、アンビエント的にも悪くない。総評としてはPolyphiaやArch Echoなどのプログレメタルフュージョンをボーカル曲へ昇華し、アジアらしい独特のメロディラインも添えたアルバムでこれからの活動に期待が高まります!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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