Kansas「Masque」: 「序曲」に向けての助走となる75年ゴールドディスク作!2020年リリースの新曲MVも公開!

こんにちは、ギタリストの関口です。

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アメリカのプログレッシブ・ロックバンドKansasがニューアルバムに先駆け新曲「Throwing Mountains」のMVを公開しました!

より骨太になったハードロックで、さらにKansasの代名詞でもあるヴァイオリンサウンドも健在。本作も手堅い一枚になりそうです。

本日は彼らのアルバムから『Masque』をご紹介します。

Masque / Kansas


Masque (Exp)

Kansasはアメリカのプログレッシブ・ロックバンド。

大ヒットの懸け橋となるスタイル確立のヒット作!


1969年にFrank Zappaに触発されたWhite Clover Bandを前身とし、激しいメンバーチェンジの中で当時のメンバーでドラムのPhil Ehartが1972年にイギリスのプログレッシブ・ロックに衝撃を受け同路線へ変更したKansas

当時イギリスで最盛期を迎えていたプログレッシブ・ロックのエッセンスとアメリカンなブルースとを組み合わせよりポップに民衆がアクセスしやすいアメリカン・プログレ・ハードの先駆けとなります。

本作『Masque』は前作『Song For America』からわずか7ヶ月でリリースされた3rdアルバム。この翌年にリリースされる、彼らの代表作『Leftoverture』や『Point of Know Return』にセールスは遠く及ばないものの2ndアルバムに続きゴールドディスクを獲得しています。

アルバム参加メンバー


  • Steve Walsh – Organ, Synthesizer, Piano, Vocal
  • Kerry Livgren – Guitar, Synthesizer, ARP Strings, Piano
  • Robby Steinhardt – Violin, Vocal
  • Rich Williams – Guitar
  • Dave Hope – Bass
  • Phil Ehart – Drums, Glockenspiel

楽曲紹介


  1. It Takes A Woman’s Love (To Make A Man)
  2. Two Cents Worth
  3. Icarus (Borne On Wings Of Steel)
  4. All The World
  5. Child of Innocence
  6. It’s You
  7. Mysteries And Mayhem
  8. The Pinnacle

#1「It Takes A Woman’s Love (To Make A Man)」の頭からオルガンのリフ。75年と言えばプログレ的には主要な名盤が大分揃ってきた頃合いですが、だからこそ確立されたこのジャンルの可能性をフルに探って次に進んでいこうとするフェイズです。前作ではブルース色が顕著に見られましたがこの曲においてもその名残があります。

Dave Hopeのファンキーなベースから始まる#2「Two Cents Worth」。依然としてブルースを思わせるシャッフルのリズムやポップな歌メロはまさにアメリカンといった具合。

#3「Icarus (Borne On Wings Of Steel)」はプログレバンドであるKansasらしさが発揮された初期の名曲の一つ。現ヴァイオリニストDavid Ragsdaleへサウンドの極意を継承させた初代Robby Steinhardtの印象的なヴァイオリンとボーカルとは対位的なギターのバッキング、それらとオルガンやシンセサイザーとの調和もよく、徐々にヒートアップしていくインストパートも濃度が高いです。

ブリティッシュロックの香りが漂う#4「All The World」。ロビーのヴァイオリンから、メロトロンやモーグシンセを使用したりとサウンド面においてかなり純度の高いプログレッシブ・ロックに特化。曲の印象としてはバラードなのですが中盤ではドラマティックな展開にコードカッティングによるリフ、Phil Ehartのドラムソロがあるなど非常にダイナミズムに溢れた一曲。

#5「Child of Innocence」Kerry LivgrenのギターリフからSteve Walshのオルガンと力強いボーカル、そして北米系らしいメロディアスな展開で彩った一曲。展開やアプローチとしてはDeep Purple系統の純粋なハードロックとなっています。

軽快なピアノが印象的な#6「It’s You」。クラシカルなフレージングが心地よいキーボードとヴァイオリンのイントロはそのままNeal Morseへの流用も感じます。ベースはかなりシンプルなロックなのですが上物だけでテクニカルに聴かせる点はすごいです。

プログレッシブな#7「Mysteries And Mayhem」。曲自体は4分ほどとコンパクトですが、スリリングなキーボードとヴァイオリンにタイトなギターアンサンブルも加わった本作のハイライトの一つとなります。

ラストソング#8「The Pinnacle」は9分半に及ぶ大作として本作の締めを飾ります。King Crimsonを匂わすシンセストリングスやハープシーコード、メロトロンなどこの時代にしてかなり先進的なシンフォニック・ロックを展開しています。終始イントロのテーマはぶれずにいるものの動と静を見事にコントロールし構築されたまさに北米系プログレのアイコンとなりえる楽曲です。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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