Blue Mammoth: 南米新鋭シンフォニックバンドの1stアルバム。ハードシンセとGenesisライクな王道プログレッシブが掛け合わさる魅惑のドラマ性!

こんにちは、ギタリストの関口です。

スポンサーリンク

今日は先日動画のネタにもしたバンド、Blue Mammothのデビューアルバムをご紹介していきます。

Blue Mammoth / Blue Mammoth

a2049181410_10

Blue Mammoth(ブルー・マンモス)はブラジルのプログレッシブ・ロックバンド。

来歴


2002年にデビューをしたプログレッシブ・ロックバンドOctohpera(オクトペラ)のベーシストJulian QuilodranとキーボーディストAndre Micheliを中心にして2009年に新たに結成されます。

Octohperaというバンドは元々Gentle Giantの流れを汲むシンフォニック・ロックでこちらは『Bons Amigos』というアルバム一枚のみで終わってしまったものの、Gentle Giantが得意とするコーラスワークなどを受け継ぎ、非常に伝統的なプログレッシブ・ロックを展開していたバンドとなります。

その伝統的という部分は引き継ぎながらもハードなシンセサウンドと70年代の同ジャンルよりも進化を遂げたネオプログレッシブ・ロックという形を持って壮大なテーマと共に復活したのがこのBlue Mammoth

バンドは上記の二人にギタリストCesar AiresとドラマーThiago Meyerを加え現在までにアルバムを2枚リリースしています。

アルバム参加メンバー


  • Andre Micheli – Vocal, Keyboard
  • Julian Quilodran – Bass, Cello, Flute, Vocal
  • Thiago Meyer – Drums, Percussion, Vocal
  • Cesar Aires – Vocal, Guitar

楽曲紹介


  1. Overture – The Awakening of a Giant
  2. The King of Power
  3. Winter Winds
  4. Coda – Back Again
  5. Metamorphosis
  6. Growin’
  7. Who We Are
  8. The Sun’s Face Through Dark Clouds
  9. TheSame Old Sad Tale
  10. Quixote’s Dream
  11. Solitude – The Sad End of a Dreamer
  12. Resurrection Day
  13. Infinite Strangers

自らのバンド名を持って壮大なエピックを展開する1stアルバム

今作は三部構成に分かれておりまず#1「Overture – The Awakening of a Giant」から幕を開ける第一幕「Blue Mammoth」。開幕頭から出迎えてくれる強烈なモーグシンセが一気にバンドの世界観に引き込みます。荘厳なテーマのインストですが、1:37〜はGenesisライクなリードシンセでマーチング感たっぷりに進行。裏で絡むギターやトレブリーなベースもライブ感あってすばらしいです。

#2「The King of Power」では引き続きハードなシンセサウンドをフィーチャーしながらエッジの効いたギターによるロックサウンドを展開していきます。アンドレのPeter Gabriel的ボーカルもThe Flower Kingsを思わせる叙情的な展開もキャッチーです。

第一幕中盤はスローテンポの#3「Winter Winds」。コーラスエフェクトのギターアルペジオとドラマティックに歌われるテーマが実に印象的な一曲です。3分〜のピアノソロもオーソドックスながら雰囲気に準じていて好印象。

簡潔的で短いテーマとなる#4「Coda – Back Again」を終えると第一幕ラストとなる#5「Metamorphosis」。ペンタトニックで作られたストレートなリフが特徴のブルースロックナンバーで、バッキングでのオルガンやシンセリード、ブレイクなど70年代中期を強烈に想起させます。

第二幕「Rain of Changes: A Poet Spirit Voyage」からはより叙情的に展開。#6「Growin’」は8分間の中で巻き起こるGentle GiantやRenaissanceといったシンフォニック・ロックで、シーザーの伸びやかなギターソロやピアノ、SAW系のシンセによるリードパート、堅牢なドラムとテクニカルなベースラインなどインストパートに力を入れた壮大な一曲となっています。

穏やかなフォークとロックを組み合わせたバラード#7「Who We Are」。中盤以降はストリングスの割合を強め、元々重厚な印象のバンドサウンドをより豪華に彩っています。

#8「The Sun’s Face Through Dark Clouds」は前身であるOctohperaの名残があるGentle Giant風のマドリガーレコーラスから。シャッフルビートにメジャーキーの明るいサウンドを合わせた同バンドリスペクトの一曲で、テクニカルなキーボードソロはGenesisやKansasなど技巧派の貫禄もあります。

#9「Same Old Sad Tale」は物憂げな導入から、タイトルとは裏腹に明るいサビが特徴的なバラード。アンドレのボーカルは表現力に優れ、癖こそ強いものの物語の語り部としては説得力のある歌声。

第三幕となる「Quixote’s Dream」は同タイトルの#10「Quixote’s Dream」からスタート。馬の鳴き声や闘争心を掻き立てるウォードラムが印象的ですが、スペインやイタリアを思わせるフラメンコ風のギターが情熱的にかき鳴らされる、本作でも秀逸な一曲。プログレの観点から言うと、この曲と続くインターバル#11「Solitude – The Sad End of a Dreamer」ではJethro Tullに始まるフォークやアイリッシュの流れも詰まっています。

物語も終盤、アコースティックの雰囲気を含んだバラード#12「Resurrection Day」。グロッケンのアルペジオやテーマをなぞるシンセリードからナチュラルに入るボーカルは徐々に力強くこのバンドのオーセンティックな面をさらに強調していきます。ギターソロも#6と同様に叙情的でエモーショナル、クロージングはピアノとアコギがリットして締めています。

#13「Infinite Strangers」までGenesis、Gentle Giantといった70年代ど真ん中を行くサウンドを展開。ラストとなるこの曲ではエッジの効いたギターが印象的なロックパートとオルガン&パーカッションによる静寂なパートとの立ち回りが素晴らしく、そこにこのバンドの特色であるモーグシンセも加わりたっぷりとした余韻と共に締めています。2011年作ではありますがここまで70年代サウンドを再現できる技量とリスペクトは評価に値します。

なお、CDアルバムは絶版となっていますので視聴にはストリーミングサービスによるダウンロードが現実的かと思います。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

おすすめ

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。