タメシビキ動画「エフェクター100個直列接続」の真相公開!?人気YouTuberの企画はどうやって発想されるのか?

こんにちは、ギタリストの関口です。

今日はですね、僕の動画ではないのですが山口和也さんのタメシビキ!動画にて新作が上がりましたのでそちらのお話をさせていただきます。

ある意味感動のギターサウンド…!漢のエフェクター100個直列接続〜音痩せ検証から全スイッチON!ギタリストなら一度はやりたい夢のチャレンジをタメシビキ会でやってみた!※案外タメになる動画

タイトルがめちゃくちゃ長いですが要するに

エフェクター100個直列したよ!

という誰もが一度は思い描く企画でございます!

こちら2月に行われた「タメシビキ会!」で目玉として用意されていた内容で、あれから1ヶ月、詳細は門外不出の超大型企画です。

【2020年2月】山口和也さん主催「タメシビキ会」参加!敷居高そうだけどどんな雰囲気なの?

実はこの企画が持ち上がった時僕はその場に居合わせまして、今日は話の中でいかにあの企画が生まれたのかその流れをご説明いたします。

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プログラムできないスイッチャーをどう使うのか


いきなり関係ない話題に思えるかもしれませんが導入として必要なのでお付き合いください。

先日、僕がTwitterのタイムラインを見ていたら「スイッチャーを買ったけどプログラミングができないタイプだった」という人の話を目にしました。

どうやらその方は並列になっているスイッチャーはすべて、中でプログラミングができ、任意の組み合わせによるパッチを記憶できるもの(プログラマブル・スイッチャー)だと思っていらしたらしく、単なるABスイッチの拡張版であるスイッチャーをご存知ではなかったみたいなのです。


One Control ワンコントロール エフェクター 3ループスイッチャー Xenagama Tail Loop 2

別にその方の失敗を嘲笑したいとか貶めたいとかではないことは先にご了承いただきたいのですが…でもそれは僕の中で改めてこのスイッチャーについて考える機会となりました。

僕が大学生のころはプログラマブル・スイッチャーって結構珍しくて、それを使う人はみんなProvidenceのPEC-2とかPEC-3とかを使っていたと思うのですが、PEC-2は5ループだけどお高いしPEC-3はコンパクトな代わりにループが3つまで制限されていたりしてお金のない学生には悩みどころでした。

なのでNoah’s Arkから5ループでトゥルーバイパスとバッファーを切り替えられ当時4万円弱のPTBS-1が出た時は飛び上がるほど嬉しかったのを覚えています。

ptbs-1_02.jpg

そこからの記憶は定かじゃありませんが2010年ごろからFREE THE TONEがプログラマブル・スイッチャーの革命児であるARCシリーズを展開BOSSがプロ仕様のES-8を発売し、後にそれをコンパクトかつリーズナブルにしたプログラマブル・スイッチャーES-5となり普及。最近では3ループ4パターンでありながらマルチエフェクターを内蔵したMS-3も登場しプログラマブル・スイッチャーはもはやシステム系ギタリストの常識になりつつありますね。


【フットスイッチ/FS-7+audio-technica製接続ケーブル付】BOSS ボス MS-3

そうした中で、大は小を兼ねるの小の部分であるノーマルなスイッチャーを活かすにはどうしたらいいのかというのを興味本位で山口さんに相談していたんですよね。

マイナスからプラスを生み出す発想


結論としては、普通の直列ボードにプラグインしてチューナーとか劣化しやすい回線のエフェクターを管理する役割が最もそれらしいという締めくくりになりました。

しかしそこで、昨今のコンパクトエフェクターはトゥルーバイパスでないバッファーエフェクターでも割と高音質かつ劣化しにくい回線になっているのではという新たな疑問が生まれました。

「試してみよっか」と山口さん。

山口さんとYouTubeの話をするのはもはや日常の一コマになりつつあるのですが、ここからの発想の転換にいつも関心してしまうのです。

普通、この疑問を動画にしようと思ったら「コンパクトエフェクターをいくつ直列したら音が劣化するのか検証!」みたいな形になると思います。その「いくつ」を先に決めてしまうのが山口さん流

「10個?弱いね、20?まだ他の人もできる。100個ならそう簡単に検証できないよね!」

ひゃ、100個ですか…それをやるには…

タメシビキ会しかないじゃない!

ということです笑

撮影エピソードと奇跡のバッファー


そうして撮影されたこちらの動画。

この日は僕も参加していたのでエフェクターの提供はもちろん、カメラという最重要な仕事も担当させていただきました。これだけの人員がいても長丁場の撮影はそう楽ではありませんでしたが、場の盛り上がりとかタメシビキ会の純粋な雰囲気を感じていただけたなら幸いです。編集もお疲れ様でした!

ちなみに実際に聞いた音の劣化は動画以上で、何重にもマスクをして喋っているような明らかに不自然なフィルターとノイズが入っていましたね…

それを救った救世主のバッファーはこちらのBeyondの真空管バッファーTube Buffer+。エフェクターを100個繋いだ致命的な劣化音を劇的に回復させました。

IMG_8423

ちょっとお高いですが僕も気になります…明らかにボードの音質をワンランク上げ安定させるスグレモノです!


Beyond Tube Buffer+ 真空管バッファー

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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