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Maison book girl「image」: アイドル+現代音楽の代表格。無機質な雰囲気にも感じる”動”を表現したコンセプト的メジャー作!

おはようございます、ギタリストの関口です。

先日はGANG PARADEについて記事を書かせていただきましたがBiS解散から草分け的に誕生したグループとして今日はこちらをご紹介していきます!

image / Maison book girl


image 【通常盤】

Maison book girl(メゾンブックガール)は、日本のアイドルグループ。通称「ブクガ」。

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現代音楽を取り込んだアイドルユニット


「新生アイドル研究会」=「BiS」の解散ライブが2014年に行われたことは以前にもお話しましたが、そこでコジョーメグミを中心としたグループbook house girlが発表されます。プロデューサーは後のGANG PARADEとなるプラニイのメンバーいずこねこをプロデュースしていたサクライケンタさん。

同年、グループ名が正式にMaison book girlに改名されると、翌2015年には1stアルバム『bath room』をリリース。アイドルソングにニューエイジ/現代音楽を融合したスタイルで変拍子やポリリズム、電子楽器によるアレンジを盛り込み話題を呼ぶことになります。

2016年には自主企画「夜明けの月と煙 vol.1」にてメジャーデビューを発表。11月に3rdシングルとなる「river (cloudy irony)」をリリースします。こちらは1stアルバムからカットされた「cloudy irony」と新曲2つが収録されたEPでこのうち彼女たちにとって大切な曲である同曲は朝の情報番組でタイアップを勝ち取る他「karma」と共にMVも制作。いよいよブクガの進撃が始まることとなります。

 

本作『image』はシングルによるメジャーデビューから5ヶ月後の2017年4月にリリースされた2ndアルバム。Maison book girlのニューエイジを存分に楽しめる一枚となっています。

アルバム参加メンバー


  • 矢川葵
  • 井上唯
  • 和田輪
  • コショージメグミ

楽曲紹介


  1. ending
  2. sin morning
  3. end of Summer dream
  4. veranda
  5. faithlessness
  6. int
  7. townscape
  8. karma
  9. screen
  10. blue light
  11. opening

コンセプト感も匂わせる彼女たちの2ndアルバムは、タイトル通りMaison book girlのアイコンと呼べる傑作に仕上がっています。

インストからスタートする#1「ending」。この時点でラスト曲の#11「opening」に目を光らせておかなくてはいけません。対位法を用い、ピアノ→ヴァイオリン→ピッツィカート→チェロと絡んでいく3/4の構成術。アンビエント的に不規則なパーカッションもあり強烈に世界観を提示する一曲です。

#2「sin morning」はアルバムのリードトラック。7拍子を基調としコンプレッションなアコギと#1の続きを思わすストリングスやエレピがポップながらマニアックなサウンドを生み出しています。シンコペーションを多用し前のめりになったサビとのギャップも素晴らしい。

#3「end of Summer dream」では爽やかなアコギのリフから始まる夏の一節を切り取った一曲。4/4+3/4の構成になっていてリヴァーブの薄いボーカルが夏らしい透明感を作り出しています。リフの感じは東京事変やaikoを思わせますね。

アイドルソングは往往にしてハードなロックサウンドか若干チープな打ち込みによるカラオケかに分かれると思うのですが、Maison book girlのテンプレートはアコギ+ピアノ+ストリングス+パーカッションです。

ここまでの3曲に続き#4「veranda」でもそれは健在。重たいビートで畳み掛けるアッパーチューンではありますが彼女たちのベーシックなスタイルは崩さず4つ打ちによりアグレッシブさを演出しています。

#5「faithlessness」では再び7拍子の楽曲をポップに仕上げた会心作。プロデューサーであるサクライケンタ氏の力量もうかがい知れる一曲で、基本的なサウンドは崩さずアコーディオンなどユーロな雰囲気も取り入れています。

折り返しとなる#6「int」。こちらはひたすらアンビエントに聴かせる10分のインスト曲で、降りしきる雨の音に混じり鳥の鳴き声、位相を反転させたキーボードのシーケンスと規則的なパーカッション、シロフォンがマイナスイオンたっぷりの自然を感じさせます。

タイトなストリングスとデジタルに加工されたピアノが特徴的なイントロの#7「townscape」。10拍子を基調としておりプログレらしいアンニュイな雰囲気を淡々としたボーカルに落とし込めているのはさすが。

#8「karma」は先の「river」に収録された唯一のシングル曲。シングルらしくノリやすい3拍子を疾走感溢れるアレンジで仕上げており、アイドルソングとしても名曲の域。全体的に無機質なイメージを漂わす本作ですがその中でも湿度を含んだ歌詞と血の通った登場人物の描写が共感を呼ぶ一因だと思います。

#8「screen」は爽やかなアコースティックアッパー。曲ごとに拍数を数えてしまうのはプログレッシブ好きの性分ですが、こちらは7拍子の上にテーマであるピッツィカートをポリリズムにしたダブルで複雑な構成。

アルバムも佳境に入る#9「blue light」。冷たい印象の本作を最後まで突き通す中の、彼女たち流のバラード。アクセントをリンクさせるストリングスとアコギとのコンビネーションもいいですが、切なさを纏ったサビの進行もアートの中にキラリと光るメロディーライン。

さて、#1との対比となる#11「opening」は、デビュー前からコショージメグミが行なっていたポエトリーリーディングとなっています。要するに曲をバックにした詩の朗読ですね。ここでは妻に先立たれ孤独となった男が今また猫に出会い人生の終末を共に歩んでいくというような内容が語られています。人生の終わりを歌っていながらそれを「opening」とする以上意味のある演出だと思うので、これを1曲目に逆からアルバムを追っていくとまた違った景色や感情が浮かぶのではないか、そう想像や考察をする楽しみも生まれ、まさにアートな一枚となっています。

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関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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