GANG PARADE「THE MUSIC AND THE GAME CREATES MAGIC」: 21世紀のアバンギャルドアイドルグループ、ゲームとリンクした配信型EPが傑作!

こんにちは、ギタリストの関口です。

スポンサーリンク

本日は趣向を変えアイドルグループGANG PARADEのEPをご紹介していきます!

THE MUSIC AND THE GAME CREATES MAGIC / GANG PARADE


THE MUSIC AND THE GAME CREATES MAGIC

GANG PARADE(ギャング・パレード)は日本のアイドルグループ。

来歴


音楽プロダクションWACKがプロデュースする9人組アイドルグループ。

「新生アイドル研究会」=「BiS」の解散ライブが2014年に行われ、所属していたカミヤサキとミズタマリ(元いずこねこ)の二人によって解散後「プラニイ」というアイドルデュオが結成されますが、これが意見の相違により早々に解散してしまいます。

新たなアイドルユニット結成に向けオーディションの末、残ったカミヤサキを中心に合格者4人を合わせた計5人で「POP」を結成。しかしここでも問題が発生します。

個人的にそこまで詳しくはないのですが昨今のアイドル商戦、グループによって様々なルールの縛りがあり、例えば恋愛禁止とか私生活は出さないとか…とにかく禁止事項が多いわけです。

POPにも当然いくつかのルールが存在していたわけですがリーダーであるべきカミヤサキの素行、禁止事項のルール破りが多発したため事務所は彼女を無期限の活動休止状態とします。

カミヤサキがグループに復活するには100kmマラソン成功というハードルを乗り越えなくてはならず、人生の一番楽しい時期にある意味で体育会系の超鬼畜企画に挑戦するアイドル界にど素人の僕なんかはただただ厳しい世界なのだなと固唾を吞んでしまうのですが、彼女はこれに無事成功しグループ復帰を果たします。

2016年6月。POPはグループ名を「GANG PARADE」に改名し活動を再開します。なお改名と再始動のタイミングでメンバー数人が脱退をしています。

翌7月にはGANG PARADEとしての1stシングル『WE ARE the IDOL』をリリース。その年の11月には1stアルバム『Barely Last』もリリースしこれを踏まえたツアーなど本格始動していきます。

ツアー中、新たにキャン・GP・マイカ、別の日程にはココ・パーティン・ココテラシマユウカユイ・ガ・ドクソンが加入しグループは7人体制となります。この中で特にユイ・ガ・ドクソンについてはソロ活動も精力的に行なっていることで知られます。

2017年には7人編成で初となる『GANG PARADE takes themselves higher!!』リリース。現在は月ノウサギナノハワールドが加入し9人体制となっています。

参加メンバー


  • カミヤサキ
  • ヤママチミキ
  • ユメノユア
  • キャン・GP・マイカ
  • ココ・パーティン・ココ
  • テラシマユウカ
  • ユイ・ガ・ドクソン
  • 月ノウサギ
  • ナノハワールド
  • ハルナ・バッ・チーン(2020年2月20日に脱退)

gangparade_10_asha_all_M_web.jpg

楽曲紹介


  1. 本当に僕が生きたかったのはこんなんじゃねえ
  2. fxxk your disco
  3. 体emotion
  4. Daylight

本作はDMMブラウザゲーム「MGCM(マジカミ)」のゲーム内で使用されている楽曲で構成されていて、EP自体も配信限定となっています。

#1「本当に僕が生きたかったのはこんなんじゃねえ」はゲームのオープニングとして使用されている楽曲でポップなメロディとパンキッシュなアレンジが特徴的なナンバー。通称「チャーハン」。メンバーが多いが故のシンガロンやコーラスも迫力がありアシッドガールズポップらしいテンションの上がる一曲となっています。

#2「fxxk your disco」はストーリーなど通常対戦で使われる挿入歌。通称「ぱーりー」。EDM特有のブリブリのシンセサイザーにポップなメロディとナンセンスな歌詞が癖になる一曲です。4/4ながらBメロで変則的なリフを弾いていたりとリズム遊びにも一興あります。

#3「体emotion」は主にボス戦などで使われる挿入歌。メタリックなリフから繰り出される悪魔的なデスボイスと荘厳なクアイア、サビのⅣ-Ⅴ-Ⅵの王道進行による抒情的なメロディラインが癖になるグループにとっても名曲。若干発声がきつそうなデスボイスはメタラー視点では厳しい感じもありますが、ゲームに登場する敵悪魔の甲高い咆哮にも思えるのでゲーム内音楽と割り切ればそれもまた良しです。

ラストとなる#4「Daylight」はこのゲーム唯一の対人要素であるサバトと呼ばれるシステム内での対戦挿入歌。サバトのスペル「Sabbath」はBlack Sabbathの「サバス」と同様となりますが、安息日の「サバス」に対し「サバト」は悪魔や魔女の集会を意味するので突き詰めれば別の単語になります。スタジアムロックを想起させるシンガロンと#3に引き続いたデスボイスなどEDMとメタルの融合は非常にアバンギャルドで破天荒に辿ってきた彼女たちの活動とリンクしたような良EPとなっています!

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

おすすめ

1件の返信

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。