Ibanez AZを購入!詳しいスペックや率直な感想などまとめました!
by 関口竜太 · 2020-03-04
こんにちは、ギタリストの関口です。
先日ちらっとお話していた通り、この度ニューギターをゲットしました!!
コロナウイルスの影響で品薄だったため買ってきました。あとは引きこもるだけです!
Ibanez AZ Premium pic.twitter.com/3plhtBSXSv
— 関口竜太@せっちんミュージック (@KinpatsuKomeya) February 29, 2020
コロナウイルスの影響で品薄だったため買ってきました。あとは引きこもるだけです!
Ibanez AZ Premium
というわけで、今回手に入れたのはIbanezのAZ Premium最新モデルとなります。
同じAZでもPrestigeとPremiumとあり、生産国が前者は日本、後者はインドネシアとなります。木材やセットアップの詰め込み具合などPrestigeの方が一般的により良いとされていて、実際価格もそちらは20万以上と高価です。
対して、今回購入したPremiumは海外生産でコストを抑えているため、日本へ逆輸入しても16万ほどとリーズナブル。海外では確か$1300くらいでしたか。しかしAtoZの名に恥じないオールマイティさがあるのがこのギターの売りです。
プレイアビリティに特化した超スペック
Popular Burl top / American Basswood body
まず目を引くトップ材。えげつない杢目を持つバールトップに柔軟なバスウッドボディを採用。AZは他にアルダー材のモデルやメイプルトップとマホバックのモデル(Martin Miller)などもありますが、RGシリーズでも使われるこのバール材がエキゾチックなルックスを実現しています。
AZ Oval C/Roasted Maple
AZを手に取る人全員に共通する感想がこちらの専用ローステッドメイプルネック。Ibanezと言えば速弾きのイメージが強く、そこからクラシックスタイルに特化した極薄のネックが主流でしたが、AZはSuhrやTom Andersonを強く意識したグリップ感が持った時の第一印象。24フレット仕様なのもとても嬉しいポイントです。
Roastedとはその名の通り「炙った」という意味合いですが、深く燻んだメイプルネックが非常に渋いです。ちなみに上位モデルであるPrestigeではS-TECH WOODという、より強度が高く湿度にも強いネックが採用されています。
今や主流のジャンボステンレスフレットもプレイにおいて圧倒的ストレスフリーが実現するほか、摩耗やくすみがなくメンテがほぼ不要になるのでお金や時間もかからなくなります。
Seymour Duncan® Hyperion™
ピックアップはAZ用に開発されたSeymour DuncanのHyperionをセット。このモデルはH-H仕様となっていますが、ストラトタイプにはメジャーな5wayセレクターに擬似シングルとして機能するコイルタップもついて音色のバリエーションは10種類に及びます(S-S-Hモデルでは9種)。
深く歪ませたハードロックはもちろん、最近の流行であるネオソウルやコード感を引き出すソロアプローチにも対応できるハーフトーンは強力です。
コントロールも1 volume 1 toneとシンプルでいいですね。
Gotoh® T1802 tremolo bridge
チタン製のサドルが特徴のブリッジは非常にレスポンスがよく、2点式トレモロアームを搭載。ブリッジをフラットにセッティングしていてもアップで1音半ほど持ち上がるのでアーティキュレーションの幅は十分です。
Gotoh® Magnum Lock machine heads w/H.A.P.(Height Adjustable Post)
アーミングによるチューニングの安定性を支える部分としてゴトー社のロック式ペグになっている点も評価。最近ではこれもあたりまえになってきましたが、弦交換がスムーズになる服残物など、モダンなギターほど採用しない手はないです。
あと地味に嬉しかったのがトレモロスプリングの共振を抑えるスポンジ。そのままにしておくと演奏中共振したスプリングの音をピックアップが拾ってしまうため、トレモロブリッジ搭載のギターはもれなくここをミュートしておくのが暗黙の了解なのです。
僕は普段、ホームセンターで買ったスポンジのチューブをバネの中に通しており見た目的にも気にならないようにしていますがIbanezギターが全部こうなのか、デフォルトでミュートしてくれていますね。
ハイブリッドなギターとの割り切り
これだけの便利さや扱いやすさと安定性を持ってこのルックスですから、若いプレイヤーの心を鷲掴みもいいところです。
ただまぁ、こういうハイスペックな仕様というのはエレキギターの中でも味わい深いヴィンテージとは対極にあるもので、FenderのStoratocasterやGibosonのLes Paulとは兼ね合いづらいというのが史実の常です。
便利を求めて本末転倒
かくいう僕も、昔FenderのAmerican Deluxeシリーズというストラトキャスターを使っていたのですが、これが先ほどの高性能アーム、ロックペグ、Rの緩いストレートネックに22フレット仕様、そしてコイルタップとストラトの扱いづらさを克服した革命的な一本だったのです。
ただ一つ、大きな弱点がありました。
それはもはやストラトではなくなってしまったこと笑
非常に扱いやすくはあったのですがこれならわざわざピックアップをトリプルシングルにする必要もなかったし擬似ハムとして機能するタップもそれならレスポール弾くわということで結構飽きが早かったのです。
最後に
今回買ったIbanez AZ Premiumも言ってしまえばその路線で、本機をメインで使い込んでいくぞいうより便利ギターとしていつでも出場できるように持っておきたい一本なのでした。また、変に王道ぶっていたFenderのソレよりずっと振り切ってて好感が持てましたし、大好きなMartin MillerやAndy Timmonsなども使っているのでそこへの憧れもありますね。
いずれこれを軸に家にあるギターを弾き比べた動画でも作ろうと思っていますが、現時点ではメインのPRSの方が個人的に好みです。ただ、ハムのギターは他に5本ほど所持していますが弾き比べると全部違うのがハッキリわかるので何度経験してもそこがギターの面白いところだなと感じますね。
ちなみに今回のギター、今や世界的大スターとなりつつあるギタリストichikaさんが紹介していたことで僕も知りました。ストレスフリーで扱いやすい上、この価格帯でこのルックスに惚れ込んだ人も多いのではないでしょうか。
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関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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