新作動画公開!「これ一台でブルースサウンドが絶対向上!Ibanez+Vemuramによる最強コラボTSV808!!」
by 関口竜太 · 2020-01-28
おはようございます、ギタリストの関口です。
昨夜、新作動画を投稿しましたので今日はそちらについてお話していきます。
これ一台でブルースサウンドが絶対向上!Ibanez+Vemuramによる最強コラボTSV808!!
というわけで長らくお待たせしました。日本を代表する楽器メーカーIbanezと国産ハンドメイドのハイエンドエフェクターメーカーVemuramとのコラボエフェクターTSV808のレビュー&解説動画です!
これの特徴を語る前に融合元である二つのエフェクターに触れなければいけません。
Ibanez Tube Screamer Overdrive Pro TS808
Ibanez Tubescreamer Overdrive Pro TS808
このエフェクターは一言で言うととにかくミッドが強調されるようチューンナップされているエフェクターです。
MarshallやFenderを初めとするチューブアンプが気持ちいいとされるのはそこに含まれる倍音成分にあって、パワフルかつチューブならではのハイレンジこそ音の真髄なのですが、悪く言えば出音にいろんな音域が散らばっているということなので、バッキングではバンドに華を持たせどソロではイマイチ抜けて来ません。
そこでTS808をプラグインするとそんな散らばった倍音を制御してくれます。ミッドレンジへフォーカスさせリードプレイがバンドに埋もれないような音にできるわけですね。そしてこれが王道のセッティング。
近年ではDjentの音作りにおいてミッドを極端に増幅させたいためその用途でも活用されています。
Vemuram Jan Ray
一方、VemuramのJan Rayなんですが、これは逆にレンジが広いオーバードライブとして有名です。
エフェクターのオンオフによる歪み方が非常に自然なことで知られ、言ってしまえばクリーンの延長線と捉えることができるそのサウンドは発売以来多くのプロプレイヤーに愛されています。
この広いレンジ感をプリアンプ的に使うやり方もあり、JC-120のようなトランジスタアンプでも自然な倍音感を得られます。
ソロ時のブースターとしても活用できるのですが、それ単体ではミッドが足りなくなるというのがやはり一つネックとして挙げられます。そんなときの対処法として、このJan Rayの前にTS808をかまし、ミッドをちょい足しするというテクニックがあります。
TS808+Jan Rayのサウンド
この二つを合わせたサウンドと言うのは所謂Stevie Ray VaughanとかJohn Mayer、Roben Fordなどのブルージィなギタリスト御用達のトーンになります。
TS808+Jan Rayという組み合わせ自体が一つのサウンドレシピになっているので、あの音を出したくてTS808とJan Rayを繋げて7つもあるツマミを弄りアンプ側のツマミも弄るという人は多いと思います。
そんな煩わしさが一台で完結するというのが、今回登場したTSV808最大の強みだと思います!
TSV808の便利さ
このTSV808、Ibanezから出ている以上ベースはTube Screamerとして作られています。
そこにJan Rayを混ぜ、ちょっとレンジの広がったTube Screamerを実現…という安易な印象を受けがちなんですが、このエフェクターがすごいのはここから。
筐体上側の側面を見ると、そこにVemuram特有のトリムツマミがあります。
ここを回すことでゲインとベースをよりブーストさせることが可能になる画期的な仕組みなのですが、特徴的なのはゲインを増幅させると同時にプレゼンスも持ち上がるというところですね。
なので基本はTube Screamerとして単音で埋もれない音域を確保しつつ「アンプライクな音」としてのプレゼンスも適度に得られるということでこれを弄らない手はないですね。
というわけでそうした痒いところに手が届く、よくできたTube Screamerが今回のTSV808ということになります。
動画の方ではTS808+Jan Rayで作ったサウンドとTSV808一台によるサウンドの比較もしていますので是非評価のグッドボタン、そしてチャンネル登録もしていただけると嬉しいです!
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関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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