The Flower Kings Waiting For Miracles Japan Tour 2020 二日目レポート!北欧プログレのライブでの3つの初体験。
by 関口竜太 · 2020-01-27
こんにちは、ギタリストの関口です。
2020年1月26日。この日はスウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドThe Flower Kingsの『Waiting For Miracles Japan Tour 2020』二日目に参戦してきました!
当日の天気に懸念もありましたが朝のうちパラついていた雨も止み、無事川崎CLUB CITTA’に到着。チッタでのライブ鑑賞は2008年のArch Enemy以来12年ぶり…笑
いつも会場の時間より少し早めに着いてその日の物販など眺めているのですが昨日はぴったりの時間でも余裕があるくらいでしたね。そんなに気を張って急がなくてもよかった。
グッズに関しては昨日ブログに書いた通り、ツアーTとオフィシャルパンフ。そして5000円以上買えば「サイン会抽選券」が配られます。
Tシャツは現物を見てどうかというところでしたが、Lサイズが切れていたので潔くパンフ2部コースへ。物販では今回のツアーで行なった曲などが収録されてる過去作品もいくつか並んでいたので持っていなかった『Retropolis』一枚だけを購入。抽選券も握りしめいざフロアへ。
なんとこの日は全面撮影禁止!公演前のステージセットもNGで日本のライブハウス事情の厳しさを知りました。
TFKファンの中ではかなり初心者な部類の僕ですが、当然ライブも初めてで一人での参戦に若干キョロキョロしてると割とベテランな風貌の客層に目がいきます。なんというか、もうTFKはお手の物でKaipaの時に青春だったくらいのおじ様とかいる感じ。メタルじゃないのでそういった嗜好もあるのでしょうね。
会場が暗転しいよいよThe Flower Kingsが登場!「House of Cards」のオープニングSEから「Black Flag」とまずは看板となる挨拶。
ここでも驚いたのはAll Sitting!笑 後にアンコールではスタンディングですが本編の2時間はがっつり椅子に座って聴きました。これは初体験。
メンバー
ステージは下手から、ベースのJonas Reingold。チェリーサンバーストのリッケンバッカーにスペースを広くとって時にフィンガーでマイルドに、時にピックでタイトに弾き分けていたのが印象的でした。MCではロイネの振りにジョークで応えたりとムードメーカーな一面も。
ステージ中央に二人いるフロントマンで、ヨナスの右隣に位置していたのはギター、ボーカル、パーカッションのHasse Fröberg。レフティーのゴールドトップレスポールを低く構え、スタジアムのロックスター然とした豪快なパフォーマンスで会場を煽っていました。
ハッセの隣は主人公Roine Stolt。散々ブックレットやライブ映像で見たロイネがそのまま目の前にいる感動。スタイリッシュで地味ながら全身花柄のスーツに身を包んだ衣装はイメージ通りのイケオジです。ギターはfホールのある赤いテレキャスター。
ステージ上手、ロイネの隣でキーボードを弾くのは2018年から加入のアメリカ出身Zach Kamins。プロフィール見たらAn Endless Sporadicのキーボーディストでしたね!このブログでも紹介したのにすっかり抜け落ちてて申し訳ない。ゲーム音楽のようなプログレインストバンドでベースにはヨナスも在籍しているのでその流れによる加入かな。ちょっとオタクっぽい風貌ながら一回り若く優しい笑顔を振りまいていました。
最後はステージ後方のドラマーMirko DeMaio。ザックと同じ2018年加入の新メンバーでイタリア出身。ストイックな体つきとタイトかつ手数の多いドラミングで、月並みの感想ですがMike PortnoyやNeil Peartと言った印象。
セットリスト
- Intro – Black Flag
- In the Eyes of the World
- The Truth Will Get You Free
- Retropolis
- The Flower King
- My Cosmic Lover
- Miracles for America
- Stardust We Are
- I Am the Sun
- The Long And Winding Road
先にセットリストを載せると、これが今までの内容と全く違って再び驚きでした!初日はそれまでのヨーロッパツアーと変わりないセットで、ラストのThe Beatlesカヴァーを「Hey Jude」に変えただけと伺っていますが、二日目に関しては明らかに大幅なセットリスト変更です。
そしてうち数曲は個人的に未修得でした…故に曲ごとの印象をあまり覚えていなかったりするのですがご了承ください。これも一つ初体験です。
イントロの流れが終わると、MCでアルバム『Stardust We Are』から演奏すると一言。演奏したのは「In the Eyes of the World」。さっそく予習外の一曲です。スリリングなシンフォニックサウンドとプログレッシブな10分の大作ですね。
続く「The Truth Will Get You Free」はどの公演でももれなく演奏されてきたナンバー。イントロのパッドやサビでの大コーラスがキャッチーに聴かせてくれる曲です。
確かこのあたりでヨナスのベースソロが入っていたのですがスポットライトの元弾きまくってるソロの印象ばかりでどの曲のインターバルか忘れてしまいました。
MCを行う中でロイネは自身がデビューした当時のことを振り返り、その中でThe Flower Kingsの経緯なんかも話してくれました。そこからデビュー期にリリースされた名盤『Retropolis』と『The Flower King』からそれぞれタイトル曲を披露。正直に言うと「Retropolis」は初見でした、ただ印象的なハモンドやTFKらしいファンタジックな展開のインストは聴き入ってしまいました。「The Flower King」は言わずと知れたバンドのアンセムですね!
バンドの形態になって初のアルバム『Back in the World of Adventures』収録の「My Cosmic Lover」。音源同様フュージョンテイストなハーモナイズドのギターとプログレッシブ・ロックの融合はTFKならではです。
ニューアルバムからキラーチューン「Miracles for America」、そして25分の大作「Stardust We Are」は全編フルで。ラストになるにつれ両手を広げ壮大に歌い上げるハッセの姿はロックスターでしたね。
アンコールは今ツアーでおそらく初めての演奏となる「I Am the Sun」。すみません未予習です。。笑 今度はバッチリ仕上げてきます!「もう一曲聴きたい?」のMCからラストはThe Beatlesの「The Long And Winding Road」をクロージングソングとして演奏。ここで感極まったのか目を潤ませながら歌うハッセが実に印象的でした。
終わってみればあっという間の2時間20分。確かにわからない曲もありましたが曲の良さと全身全霊で演奏するメンバーの姿を拝めただけで非常に満腹感のある空間でした。
フロアを後にしてみるとサイン会抽選結果が!
というわけで全員当選です笑
やっぱり写真はNGでしたが一人一人握手してもらいパンフにサインをいただきました。ライブ後のサイン会も初体験…いやクリニックとかではあったかな。ハッセにはHFMCのニューアルバムが良かったことを伝え、ロイネには次はTransatlanticで来てくれと伝えておきました。
またいつでも日本へどうぞ!
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タグ: Hasse FröbergJonas ReingoldRoine StoltThe Flower Kings北欧プログレ
関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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