RushのドラマーNeil Peartが逝去。ロックスターを「一生」見られなくなるその前に。

こんにちは、ギタリストの関口です。

昨日もお伝えしましたがカナダのプログレハードロックバンドRushのドラマーNeil Peartが脳腫瘍により三年の闘病の末2020年1月7日にこの世を去りました。

この悲しいニュースはロック界のみならず全世界の音楽ファンの元へと届き、昨日は一日各種SNSなどで悼む声が多く聞こえてきました。

アメリカのプログレッシブ・メタルバンドSons Of Apolloの日本向けアカウントはドラマーMike Portnoy氏のコメントを記載。その中で「自分にとって常に偉大なヒーローであり、友人でもあるニールの死の知らせに酷く心が痛む。深い哀悼の念を彼のバンドメンバー、クルー、そして家族に送ります。安らかに眠って下さい。貴方はこれからもずっとヒーローです。」と述べたことを明かしました。

「最も影響されたドラマーはニール」だとするポートノイはその後もFacebookでニールに対しての心境を綴り、「現在でも非常にショックで荒廃した思いだ」と悲痛な胸の内を語りました。

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聴いた時期に差はなかったRushとDream Theater


僕が初めてRushを知ったのは高校生の頃。

当時「ヘビメタさん」という30分の深夜番組が放送しており、MCに鮎貝健さんや熊田曜子さん、そしてMarty Friedman氏がレギュラーで出演していました。

パッパラー河合さんがゲストの「プログレ回」でいくつか楽曲を紹介する際にRushの「YYZ」が流れました。流れたのはライブ映像のほんの数秒でしたが、見た目かなりいい年をしたおじさんたちが演奏する非常に端正なインスト曲に衝撃を受け、ほどなくしてアルバムを求めCDショップへ走ったのを覚えています。

同じ日にDream Theaterの「Pull Me Under(Live at Budokan)」も流れていて、これも僕にとってドリムシのファーストインプレッション。独特の緊張感のあるサビにプログレのレリジョナスを感じながら、それでもこの怪しい雰囲気をもっと覗いてみたいと思いました。

ヘヴィメタルが好きで番組を見ていた程度の僕にとってこの二つのバンドが影響し合っているとはそのとき想像もしませんでしたが、奇しくもRushとDream Theater、両者を知り興味を持ったのが同時期ということになります。

Dream Theaterに比べるとすでに現在進行形でなかったRushはさほど熱を帯びませんでしたが、それでもここ数年で本格的にプログレに興味を持ち出してからは何者にも代え難い大好きなバンドです。

好きなアルバムはもちろん『Moving Pictures』ですが大作曲に飢えてからは『2112』もハマりました。『Permanent Waves』もいいですね。グランジ路線に傾倒してしまった1989年の『Prest』〜2007年の『Snake & Arrows』をまとめたボックスを購入し数日間Rushの新鮮なサウンドに浸れたときも幸せでした。特に好きだった『Test For Echo』でのニールのドラムは痛快でした!

Rushの世界を創ったのはニール


人にRushを自慢するときは彼らがトリオであることを特に強調しました。「色んな楽器が鳴ってるだろ?でもこれで三人なんだぜ?」とニワカRushファンが口を大きくして歩いていたわけですが、そんな話題のとき主人公はだいたいベースボーカルのGeddy Leeです。

ただでさえ難易度の高い楽曲なのにベース、シンセサイザー、ペダルベースをこなすマルチスキルと誰もが唸るハイトーンボーカルはゲディのスーパーマンぶりがダイレクトに伝わって来ます。

ギタリストAlex Lifesonも欠かせません。ハードロックバンドとして活動を開始しバンドの後期はグランジサウンドとして重要な役割を担っていましたし、セールス路線に傾倒しシンセの音にギターが埋もれてしまった時期はファンからの批判もあったほどです。それだけRushというバンドはギターが重要。

ポートノイだけでなくDream TheaterのギタリストJohn Petrucciも彼らから多くの影響を受けています。15年前のG3『Live in Tokyo』で演奏された「Foxy Lady」のソロ、ブレイク時にペトルーシが「A Passage To Bangkok」のリフを弾いたときは思わずニヤリとしてしまいました。

 

 

それでもそんな花形二人を支えていたのは紛れもないニールで、1974年の加入以降、文学的な世界観の詞と要塞と呼ばれるドラムセットから放たれる前衛的でプログレッシブな楽曲がRushをここまで押し上げたと言って間違いはないでしょう。

「一生」見られなくなるその前に…


2016年にこの世を去ったEmerson, Lake & PalmerのKeith Emerson(3月10日)やGreg Lake(12月7日)のときもそうでしたが、偉大なロックスターが亡くなってからいつもその存在の大きさに気付いてしまう。2018年1月に藤岡幹大さんが亡くなられたときもそうでした。

そこまで興味ないしまた今度。今焦らなくても見られるチャンスは来る。お金ないし。何年も続いているものが急に無くなったりはしない。そうバイパスをかけ貴重な来日公演に出向かなかった自分がほとほと嫌になります。

つくづくDream Theater2008年の武道館公演、一人っきりでも観に行ってよかったと思っています。あの時は大学の先輩に「今のドリムシなんて聴いても…」とあしらわれましたが、数年して後輩に「マイキー在籍時のドリムシ見たんですか!いいなぁ〜!」と本気で羨ましがられました。

またDream Theaterですね…どうやら僕にとってはとにかくこのバンドとそこに辿り着く道筋に対する意識が強いようです。

ただ本当に大事なことで、これからもほぼ毎度受け止め続けなくてはいけないことですが、ジャンルに限らず偉大なミュージシャンたちが自分より先に去っていきます。その事実を知らされたときタラレバを重ねるだけではなく、「あのとき貴重な時間を過ごせてよかった」「感動をありがとう」と素直に言えたなら理想でしょう。

国内外問わず全てのライブコンサートに出向く事は物理上不可能です。ですが自分が大事にしている音楽を直に感じ向き合っていけたら、いつか自分の番が回ってきた時に出会えた全てに感謝できるような素晴らしい人生だったと思えるかもしれません。

最後に、偉大なロックドラマーに心からの敬意と感謝の意を捧げます。

R.I.P Neil Peart

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関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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1件の返信

  1. dalichoko より:

    ご病気だったのも知りませんでした。
    ジンジャー・ベイカーもそうですが、偉大なミュージシャンが鬼籍に入るのを心苦しく思います。
    (=^ェ^=)

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