失敗して落ち込むというプロセスはもはや無駄なんじゃないかという話

おはようございます、ギタリストの関口です。

今年の3月以降、毎日のブログ更新を継続していて現在260日くらい。

眠かったり忙しくて集中できなかったりで筆ならぬキーボードが重い日もありますがプログレの記事だろうが日記だろうが、とにかく一つまとめて毎朝みなさんにご提供しています。

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自分の好きなものを極めたい本質

その中でメインとなるのが僕の大好きなプログレを扱ったアルバム紹介でして、昔はプログレと直接関係のない切り口から自分の見解を言った後に、関連づけて何か一曲なり一アルバムなり紹介するという「自己啓発ブログ」ならぬ「自己啓発プログレ」というピンポイントすぎるブログジャンルを展開していました。

しかし割と早々にネタ切れを迎え単純にアルバムをご紹介していくという今の形に行き着きます。

そのアルバム紹介も、初めは本当に触りしか書いておらず今見返すと内容の薄いものでしたがDream TheaterやNeal Morseなど特に好きなアーティストをまとめる時は気持ちの高ぶりや豊富な知識で自然と書きすぎてしまっていたのです。

しかしこの「書きすぎ」と思っていたものも実はそこまででもなく、むしろ訪れる人はより詳細に色んな話を読みたいのだというのが、SNSでの反応やアクセス数から察することができました。

そのため徐々に詳細やそのアルバムに行き着いた経緯が細かくなり、最近では個人的な見解を交えたウィキペディアくらいの気持ちで書いています。昔の記事も気が向いた時に少しずつ加筆、更新しています。

時折起こるバグ

しかしながら、毎日が勉強となる本ブログ。

一ヶ月前に知り得た知識がその一ヶ月後にはさらに更新されて「あの時書いたことの視野の狭さ」にまた恥ずかしくなったりするのです。そして日本での情報量が少ないため海外版のウィキペディアやレビューや海外のプログレサイトなども読むようになり常に学びが過程であり続けるので時折僕自身の中でもバグを吐き出すことがあります

具体的には英語による外部の情報を読み違えることで起こるリリース時期やその当時のメンバーの誤認ですね。

先ほど「個人的な見解を交える」と言いましたがこれも結構博打で、もし自分の感性がおかしくて全く的を得ない意見を述べていたらどうしようと思うことも多々あり、つい無難なことを書いてしまったりします。または情報の量や質においてもう一歩突っ込みたくておおよその予想や感情も加味した結果、それが嘘となってしまう場合があります(これが一番怖い)。

ありがたいことにこのプログレというジャンル、幅は狭いですが深さは深海並みで詳しい人はどこまでも詳しかったりします。そうすると僕が吐いた上記のようなバグにいち早く察知してすぐさまご指摘が入りますので、僕はただただ感謝をしながらいそいそと記事を修正するわけです。

しかし単純にありがたがってばかりもいられず、やはり間違えてしまったことは悔やむし書いている段階でいくらでも判断できた瞬間もあったのでどうして自制できず書いてしまったんだろうと恥を知り落ち込みます。

これ、結構ひきずります。

日中、何かに集中していれば忘れられますがふとした瞬間、脳裏にフラッシュバックしては苦虫を噛んだような顔になるのです。いけないのは、そうしたご指摘訂正を繰り返しているうちに記事がどんどん臆病になり狭くまとまってしまうことです。

「今日はあのバンドについて書こう」「でもここのところよくわからないな」「また指摘されたら落ち込むな」「じゃあ今日は辞めておこう」というような思考回路を経てツッコミにくいマニアックなアルバムに手を出したことも一度や二度ではありません。

しかし、良くも悪くもツッコめない記事はそもそも伸びないので書いた意味すら疑問が生まれてしまう。そして何よりわからないなら調べようという一番大事な思考を疎かにしてしまいます。

この一連の流れは完全に僕のミスですのでブログを始めた以上覚悟を決めて、その世代を生きてきた人がドン引きするくらいの知識を常に蓄えていかなくてはいけないのですが、それでも人は間違える。ここに対する心の持ち方が課題でした。

別に世の中変わらない

間違えて強く言われた時どうやって自分のぐらついた心境を立て直したらいいのか苦心していましたが最近とあるツイートを拝見しました。

ツイート元はプロギタリストのケリーサイモンさん。

ケリーさんはYngwie Malmsteenのようなネオクラシカルスタイルを貫いていることで知られる日本のテクニカルギタリストです。そのストイックかつ拘りの強い姿勢ゆえHR/HMの一部理解が乏しい方からいわゆる「クソリプ」と呼ばれる返事が届くのですが、曲がった事が嫌いなケリーさんもまた、それに対し真っ向から意見を対立させます。

初めは相手も食い下がらないのですが最終的にケリーさんによる筋の通った理論とギターの実力で黙らせてしまうという、メンタル・フィジカル共に最強級の壁の大きさに気づき引き返していきます。

もちろんツイッターではご自身の音楽活動とファンとの交流がメインなので特別きな臭い場面が目立ってしまうだけだと思いますが、このメンタルの強さはどこから来るのだろうと思っていたところあるツイートが落ち込んだ自分にズバッと突き刺さりました。

ただちょっと言われただけで止めてしまう人や何か言われるんじゃないかといわれる前から恐れて行動できない人も沢山いると思います。そんな人に言いたい事があるとすれば「別にあなた一人が何をやろうが大して世の中変わりませんよ」という事です。他人は大して貴方の事なんて考えていないですよ(@KellySIMONZ)

自分が出すぎたことをしたからと言って世界が大きく変わるわけではないし、でもそれを自分がやりたいなら他人の目や意見を気にして心に抑えておくのはもったいない話なんですよね。そしてやるからには覚悟を持ってやればいいだけの話で、反省は必要だけど終わったことにいつまでも落ち込むプロセスは次に繋がらないので無駄なんですよ、という勇気の出るお言葉です。

実際すべてではないですがこれで悩んでいた事柄の大半は解決しました。要は気にしすぎてある種負のスパイラルに陥ることは誰の得にもなっていないということなんです。


最後に

昔、嫌なことを思い出して叫びたくなるアレの原因はなんだろう、何か対策できないものかと真剣に考えていた時期がありました。

何度も思い出してしまうが故により記憶は色濃くなっていきますよね。大半はそれを起こした時にすぐ人に話せてないことが原因で、共感を得ず自分の中で溜め込むと起こり得るんだと結論づけました。

また対策としては行動を起こす前にそれをブラック、グレー、ホワイトの三段階で判断し、ホワイト以外は全てブラックとすることで危機回避することができます。これはご自身のアンテナと引き返す思い切りのよさが経験から必要になってくるので誰しもに向くわけではありませんが日進月歩、便利になっていく世の中やツールに自分という存在が振り回され方向感覚を失う前に一度立ち止まって見ることも重要かもしれません。


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関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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