Frost*「Falling Satellites」: 二度の活動休止からの復帰作となる3rd!緻密で美しい氷のようなネオプログレ。

おはようございます、ギタリストの関口です。

日増しに朝晩が寒くなってきています。また強い台風も近づいているようなのでどうぞ安全を第一に行動してくださいませ。

本日もプログレの紹介です!

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Falling Satellites / Frost*


Falling Satellites

Frost*はイギリスのプログレッシブ・ロック/メタルバンド。


1999年から主にイギリスで人気を博している3人組アイドルグループAtomic Kitten

彼女らのプロデュース及び「Whole Again」「The Tide Is High (Get the Feeling)」などの楽曲提供を行なっていたイギリスの作曲家、音楽プロデューサーであるJem Godfreyが中心となり結成したプログレのスーパーグループがFrost*

結成は2004年で、メンバーにはArenaKinoで活躍するギタリストJohn MitchellI.Q.のドラマーAndy Edwards、同じくI.Q.のベーシストJohn Jowittが招集されています。

2006年に1stアルバム「Milliontown」がリリースされるや繊細かつテクニカルでありながらポップなサウンドメイクと楽曲でバンドは国内外で高い評価を得ることになります。

スーパーグループは意気投合した各メンバーが自発的に集まるタイプと、Frost*のように絶対的主導者の意図によって活動が左右されるタイプの主に二種類ありますが、実際バンドはアルバムを提げたツアーを行い、その後ジェムの個人的な都合により一度解散。

しかし2007年にはメンバーを刷新してバンドを復活、翌年には2ndアルバム「Experiments in Mass Appeal」をリリースします。

2ndアルバムリリース後、2010年ごろには限定的にライブを行うも売れっ子ジェムの健康状態にさし障るということで再び活動休止。

バンドの話が舞い戻るのは翌2011年の9月でした。その年のクリスマスにはライブを行い二度水滴に戻ってしまった結晶が再び凍り、形を作っていくこととなります。

そうして翌年から4年に渡る歳月で制作された2016年リリースの本作「Falling Satellites」にて復活。しかしながらこの1ヶ月前にジェフの父親が他界するなど決して平坦ではなかったと言えます。

アルバム参加メンバー


  • Jem Godfrey – Keyboard, Vocal
  • John Mitchell – Guitar, Violin, Chorus
  • Nathan King – Bass
  • Craig Blundell – Drums

ゲストミュージシャン

  • Joe Satriani – Guitar Solo on #7

楽曲紹介


  1. First Day
  2. Numbers
  3. Towerblock
  4. Signs
  5. Lights Out
  6. Heartstrings
  7. Closer to the Sun
  8. The Raging Against the Dying of the Light Blues in 7/8
  9. Nice Day for it…
  10. Hypoventilate
  11. Last Day
  12. Lantern
  13. British Wintertime

本アルバムのテーマについてジェムは以下のように語っています。

「このアルバムが完成する4週間前に父が亡くなった。彼はいつも本を書きたがっていたが何年も先延ばしにしてしまい、結果もう決してそれが叶うことはなくなってしまった。今生きているこの一瞬一瞬を楽しむ、人生を楽しむということがこのアルバムには詰まっている。」

#1「First Day」のひんやりとした空気感とそこに馴染んだコーラスで始まる小曲。#2「Numbers」ではポリリズムを使ったイントロが印象的でポストロック的な軽快さを持ち合わせながらフュージョン系のリードシンセが楽曲をタイトに引き締めます

ブーミーでダンサブルな#3「Towerblock」やトランスサウンドで豪華に色付けるハードナンバー#6「Heartstrings」などキーボディストとしてのジェムや、女性ボーカル(不明)をゲストに呼んだ#5「Lights Out」、ギタリストJoe Satrianiがギターソロを弾く#7「Closer to the Sun」などプロデューサーとしてのジェム両方の才能を堪能できます。

またジャケットアートも込みでかなり数学にテーマを置いた本作では#8「The Raging Against the Dying of the Light Blues in 7/8」のような哲学的歌詞も注目すべき点。サウンドはあくまでキーボードフィーチャーながらスリリングなインターバルやドコドコ脈打つツーバスのメタルビートが心地いいです。

Jordan Rudessを思わせるインスト主体のナンバー#9「Nice Day for it…」ではミシェルのギターソロも聴け、そこからアルバム終盤のメッセージ性が深い世界へと潜り込んでいきます。

#1のRepriseとも言える#10「Hypoventilate」#11「Last Day」。特に#11では物悲しい白玉のピアノにジェムのボーカルが乗るSSWとしての一曲。歌詞は暖かい木漏れ日のような世界観ですが、その後の#13「British Wintertime」を考えると彼の父親のことを歌っているようにも感じます。

インタビューの最後にジェムは「あなたが今考えていることは絶対に成し遂げて欲しい」とした上で、改めてこのアルバムを聴くと彼の繊細で氷のような一瞬が詰まった音楽から、キラキラと輝く光の屈折を感じ取れることでしょう。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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