Transatlantic「Bridge Across Forever」: ついに5thアルバムか!?太平洋横断の壮大なるオールスターズ2nd。

おはようございます、ギタリストの関口です。

本日はTransatlantic!

実は公式Twitterで9月に4人が揃った写真が公開されており、そろそろ5thアルバムが出るんじゃないかと期待ばかり膨らんでおります。

ありあまる期待を込め本日ご紹介するのは2ndアルバムです。

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Bridge Across Forever / Transatlantic


ブリッジ・アクロス・フォーエヴァー~リミテッド・エディション(紙ジャケット仕様)

Transatlantic(トランスアトランティック)は、米英欧のプログレトッププレイヤーが集結したスーパーグループ。

ワーカホリックなドラマー、Mike Portnoy


国や地域を超越し、世界でも有名な現代プログレの代表者を集結させた大作スーパーグループTransatlantic。

その、そもそもの発案者は米プログレメタルの雄Dream Theaterの元ドラマーMike Portnoyでした。

ファンにとってはマイクのワーカホリックな姿勢は兼ねてより有名で、バンド一つに固執せずこれが結成された98年当時から様々なサイドプロジェクトにも意欲的に参加をしていました。

そんな彼にとって、プログレ界のファミリー・ツリーを発展させるような新たなバンドを組むということも特別なことではなかったのかもしれません。

個人的に思うのですがDream Theater自体が実は結構閉塞的なんだなと気づいたのはここ最近で、イギリスやヨーロッパのプログレシーンでは様々なバンドに共通したメンバーがいるという事象が多々あります。その点、Dream TheaterはDream Theater内のファミリー感は強いものの、シーン全体と絡んでいくような表立った音楽的交流が少ないのです。

マイクは元々そういう身内的なものに耐えられない性分なのでしょう。その過程で往年の大作プログレに特化したバンドをやりたくなったと思っても少しもおかしくありません、むしろあれこれ首を突っ込んでいたからこそより食欲が増長されたと言えます。

現代プログレオールスターの究極形態


マイクが最初に声をかけたのは、当時Spock’s Beardのソングライター兼フロントマンを務めていたNeal Morse。このブログではお馴染みですが、この2人の密接なタッグはここから始まっています。

さらにFates WarningのギタリストJim Mateos。この3人はすぐさま意気投合しアルバム制作に映るもののさすがは多忙なバンドの中心人物たち。なかなかスケジュールが合わず、以降ジムはまだ日の目を見ないこのプロジェクトから離脱してしまいます。

しかしそこで挫けるマイクではありません。ニールから提案を受けたのはスウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドThe Flower KingsのRoine Stolt。すぐさま連絡を取り快諾をもらうと、長年ファンだったというイギリスのネオプログレッシブ・ロックバンドMarillionのベーシストPete Trewavasの加入も決定。

バンド名は当初Second Natureが候補に挙がっていたものの、アートワーク担当者からより壮大なテーマとして最終的にTransatlanticに決定しました。

ちなみにこの「Second Nature」は同じくマイクとニールが中心となったプログレッシブ・ロックバンドFlying Colorsの2ndアルバムタイトルに起用されています。

2000年、1stアルバム「SMTP:e」が完成。初手から30分を超える大作を有し現代の「Tarkus」と呼べる巨大なプロジェクトがこのオールスターたちによって実現しました。

マイクからしてみれば一つ目的が達成されたわけで、さぞお腹いっぱいのご様子かと思いきやこれにケミストリーを感じてしまったバンドはアメリカツアーを実行。ツアーを通じてさらに創作意欲を掻き立てられたため、普通なら1枚こっきりで終わってしまうこの手のプロジェクトの継続が決定しました。

もちろんどのプレイヤーも人気バンドで多忙、活動拠点も集中していないのですが翌2001年にはニールとロイネがもちこんだ大量のデモを元にセッションを繰り返し、本作「Bridge Across Forever」が完成しました!

メンバー


  • Neal Morse – Vocal, Keyboard (元Spock’s Beard, The Neal Morse Band etc…)
  • Mike Portnoy – Drums, Vocal (元Dream Theater, Sons of Apollo etc…)
  • Roine Stolt – Vocal, Guitar (The Flower Kings, The Sea Within etc…)
  • Pete Trewavas – Bass, Vocal (Marillion, 元Big Big Train etc…)

サポートメンバー

  • Daniel Gildenlöw – Guitar (Pain of Salvation)
  • Ted Leonard – Guitar, Keyboard, Vocal (Spock’s Beard, Enchant)

楽曲紹介


  1. Duel With The Devil
    Ⅰ. Motherless Children
    Ⅱ. Walk Away
    Ⅲ. Silent of the Night
    Ⅳ. You’re Not Alone
    Ⅴ. Almost Home
  2. Suite Charlotte Pike
    Ⅰ. If She Runs
    Ⅱ. Mr. Wonderful
    Ⅲ. Lost and Found Pt.1
    Ⅳ. Temple of the Gods
    Ⅴ. Motherless Children / If She Runs (Reprise)
  3. Bridge Across Forever
  4. Stranger In Your Soul
    Ⅰ. Sleeping Wide Awake
    Ⅱ. Hanging in the Balance
    Ⅲ. Lost and Found Pt.2
    Ⅳ. Awaking the Stranger
    Ⅴ. Slide
    Ⅵ. Stranger in your Soul

全4曲ながらうち2曲は25分を超え、総プレイ時間は76分にも及ぶ1stを超える大作組曲のオンパレード。

なお、上記に貼ったアルバムのリンクからは2014年に発売されたスペシャルエディション版へ飛ぶことができ、こちらではボーナスディスクにPink Floydの「Shine On You Crazy Diamond」のカバーやスタジオセッションの様子が収められています。

#1「Duel With The Devil」は冒頭から壮大な景色を匂わせるストリングス。そこからマイナーアルペジオを基盤としたメインテーマがピアノによって訪れます。ここはニールお得意のヴァースを繰り返しながら徐々に盛り上げていくという手法で、前期Transatlanticのジャムセッション感を強く印象付ける一曲です。

ボーナスディスクにある「Shine On You Crazy Diamond」の流れを汲んでのものなのか中盤ではサックスソロがありこれがまた色気たっぷりでかっこいいです。

ボーカルはパートごとに分けたニールとロイネが中心となりますが、時折コーラスにマイクやぴートも参加。3rdアルバム以降はコーラスの2人もよりメインボーカルに参加してきます。

#2「Suite Charlotte Pike」はスタジオでのセッション風景がそのままフェードインしてきたかのような導入。メンバーの雑談やフリーウェイなジャムが冒頭収録されています。ロイネのカウントにより楽曲本編がスタート。

実はアルバムを通してコンセプト的に仕上げられている本作は伏線的なテーマの繰り返しも多く、一見別の曲のようでもところどころでテーマの連続性が見られるギミックがたくさん仕掛けられています。

長尺が続く中、唯一5分半のコンパクトなバラードとして用意された#3「Bridge Across Forever」。アルバムの構成としては2004年にリリースされたニールのソロ「Sola Scriptura」に近いです。そちらはPaul Gilbertも参加しもっとメタリックな仕様のアルバムとなっています。

#1冒頭のストリングスがキーを変え再登場する#4「Stranger In Your Soul」。ドラムのタム回しからYes風の軽快なオルガンプレイで魅せる往年プログレスタイルの真骨頂。中盤では変拍子とヘヴィなリフを有したコーラスパートも用意されていて、長い曲の中でメタルファンでもニッコリの飽きのこない構成です。

曲は26分ほどで一度終幕してから、再度「If She Runs」のラストセッションがフェードしてくる、あの仕様。直近で言えばDream Theaterの「At Wit’s End」のアプローチ。収録したスタジオやバンドのケミストリーそのものに敬意を感じおまけとして挟み込むことが多いようです。


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関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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