「ドリムシオタクは前奏1音で曲がわかるらしい」: 人が反応しやすい投稿と文章のノウハウ。

おはようございます、ギタリストの関口です。

この週末、こんなネタツイを呟かせていただきました。

ドリムシオタクは前奏1音で曲がわかるらしい

動画がこちら

 

このブログに訪れる方にはもはや説明不要です。

そう、「The Root Of All Evil」ですね。


オクタヴァリウム(SHM-CD)

ただまぁ、結構ツイートが伸びてくれた嬉しさの反面、これくらいは伸びるかなという確信もありました。今日はそこをテーマに言葉の魅力みたいなものをお話したいと思います。

スポンサーリンク

元ネタ


ドリムシオタクは前奏1音で曲がわかるらしい

と実にTwitterらしい簡潔な文章ですが、これには元ネタみたいなものがありまして。それがこちらのツイート。

こぬさんという方のがボカロ曲の前奏1音を弾いたこのツイートは今日までに5.7万リツイート、11万いいねを獲得。

ちなみにこちらのツイートで弾かれた曲は、今年4月に急性心不全のため亡くなられたロックバンドヒトリエのボーカルwowakaさんがボカロP時代に作った「ロンリーガール」という曲。

「ボカロ」「音色」「コード」この3点からボカロが好きな人はみなさん、なんの曲か導き出せるという仕組みになっています。

早い話、これのDream Theaterバージョンを呟いてみようとそそくさ自宅のキーボードを叩いた次第です。

人を煽れる文章


本題は真似したツイートが伸びて嬉しい!なんてことではなく、こぬさんの元ツイを見た時、簡潔でありながら人に動画を再生させ反応させる魔力がある文だなと思ったことです。

ボカロ

まずは「ボカロ」という単語。「ボカロ」とは一般的に初音ミクなどのボーカロイドソフトを使ったDTMの楽曲およびそのジャンルを指しますが「J-POP」や「アニソン」と比べてもう少し層を絞ったマニアックさがあります。

オタク

次に「オタク」。これは説明不要ですが、単に「好き」とか「マニア」とかよりも現代的で、この一言で自称オタクの人にとっては「我こそは」という気分になります。

要するに競争心を煽れるのですが、不思議なのは「オタク」という単語は同じような意味を持つ「マニア」よりハードルが低いことです。実績は必要なく「なんとなく詳しくなった」程度から意気揚々と話せば他人に引かれるレベルまでそのグラデーションは様々。中には「これをしてないとオタクじゃない」と自分を棚に上げた上から目線の輩もいますが関係ない人からすれば所詮同じ穴のムジナ。第一自称を名乗れる以上ナンセンスな価値観です。

それなのに「我こそはこのジャンルのオタクである!」と騎士道のごとく参加できるのがこの単語の素晴らしい点です。

前奏1音

Twitterは140字制限のあるSNSツールです。また画像は4枚まで、動画は2分20秒(140秒)まで添付が可能であり、日夜その縛りの中で如何に「面白かったり」「人の役に立ったり」「誰かに伝えたかったり」「文句を言いたかったり」という情報が溢れています。

今の5ちゃんねるが2ちゃんねるだった時代から、ネット民は長い文章を読まなくなったと言われ、かつてはそれを象徴するかのような「今北産業」などというスラングも生まれました。

毎日膨大な量のツイートが流れてくるTwitterにおいても例外ではなく、自分が取り込みたい情報のみを無意識に取捨選択していたりします。なのでこんな長ったらしいブログなんてそろそろ読んでらんねえと思う人も多いかと思います。

動画に至っては最大140秒も拘束されるわけで大抵は開いて5秒で興味がなければ閉じます

しかし「前奏1音」と言われれば「1音だけなら」と普段ボカロを聴かない人ですらタイムラインに流れてくれば開いてしまうというわけです。

らしい

「らしい」というのは独特な逃げ道です。

特に誰が言ったわけでもないし、根拠もなければ論もない、まして自分に責任があるはずがない。でも他愛ない余興なんだから許してよねという今時らしい文法です。ああ、僕も「らしい」と使ってしまいましたね。便利。

以上の要素を「。」もないたった一行に詰め込んだのだからそりゃ威力ありますよ。選曲は特徴を掴めればなんでも伸びたと思いますがそこはwowakaさん故の知名度といった具合でしょうか。

The Root Of All Evilについて


この曲が収録されたアルバム「Octavarium」の記事はこちらから👇

Dream Theater「Octavarium」: 「0〜8」は無限へと…新時代「令和」の幕開け!

この曲はアルバムの1曲目、つまりCDを再生すると最初に流れる音が「あれ」なわけです。

さらに前作「Train Of Thought」のラストの曲の1音がそのまま繋がっているという当時のジンクス、またアルバム内でも最後から再び1曲目に戻りループするという構成となっており、ピアノの鍵盤一つがシンプルかつリスナーに強く印象付けています。ちなみに音はF。

元ツイが「ボカロ」と略されているのにも則り、あえて「Dream Theater」と書かずカタカナの略語「ドリムシ」を使いました。続く「オタク」と同様ハードルを下げる役割があります。

「逆にわからないでどうすんだ」とか「これはオタクじゃなくてもわかるだろ」という反応も当然飛んできましたがそんなことは百も承知です。ドリムシ=Dream Theaterだとわかっている時点で私もラブリエあなたもラブリエ。

長くて詳しい文章も大事だけど短く簡潔で適度に煽れる文章も大事だなと改めて認識しました。

今日は一日レコーディング!長い曲となりますがこちらも頑張りたいと思います!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

あわせて読みたい

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。