Taï Phong「Windows」: 嵐とともに去りぬ、仏サムライプログレ。ポップ路線の2ndアルバム。

おはようございます、ギタリストの関口です。

台風が猛威を振るっていて寝室にいても眠れないので今日もブログを書いていきます。とは言いつついつもと起きる時間が変わりませんでしたけど。

スポンサーリンク

Windows / Taï Phong


Windows

Taï Phong(タイ・フォン)は、1972年に結成されたフランスのプログレッシヴ・ロックバンド。バンド発足の首謀核Khanh Maï(カーン・マイ)とTaï Sinh(タイ・シン)はベトナム出身。

鮮烈デビューからのポップ路線2ndアルバム


1975年にバンド名を冠したアルバム「Taï Phong(恐るべき静寂)」でデビュー。プログレッシブブームの後期デビューバンドとして受け入れられ好評なセールスを記録します。

アルバムがヒットすると、Taï Phongはすぐさま2ndアルバムの製作に取り掛かります。前作では先行シングルとして発表した「Sister Jane」が人気を博したため本作においても先に「Games」というシングルをリリース。

1stアルバムで活躍してくれたキーボディストJean-Alain Gardet(ジャン・アラン・ガルド)が脱退する中、2ndアルバム「Windows」はリリースされましたが、その時すでにプログレ衰退の波は押し寄せており、比較的ポップ路線の内容も売り上げには響かずセールスは1stアルバムの5割〜6割ほどに止まる結果となりました。

メンバー(二期)


  • Khanh Maï(カーン・マイ) – Vocal, Guitar
  • Taï Sinh(タイ・シン) – Vocal, Guitar, Bass, Synthsaizer
  • Jean-Jacques Goldman(ジャン・ジャック・ゴールドマン) – Vocal, Guitar, Violin
  • Stéphan Caussarieu(ステファン・コーサリュー) – Drums, Percussion

楽曲紹介


  1. When It’s the Season
  2. Games
  3. St John’s Avenue
  4. Circle
  5. Last Chance
  6. The Gulf of Trowledde
  7. Dance
  8. Back Again
  9. Cherry

キーボードが抜けたという事実とは反し、前作よりシンフォニック要素を強めた印象を受ける本作。バラード尽くしです。

そんな作品でも#1「When It’s the Season」ではGentle Giantを彷彿とさせる演奏力の高さでテクニカルなリフを展開する8分ほどの長尺を披露。カーンのハイトーンも健在のまま長めのインストパートをボーカルパートで挟むといった構成になっていて一聴の価値ありです。

 

#2「Games」は先述した通り本作における先行シングル。波の音と切なく響くピアノ、そこへまた寂しげに入るボーカルがなんとも哀愁漂うナンバー。プログレッシブ・バンドのアルバムでありながらシンプルかつメロディアスなバラードとなっていますので、バンド自体もプログレの衰退と音楽性に揺れた可能性が考えられます。

#3「St John’s Avenue」#4「Circle」ではさらに哀愁を持たせたスローナンバー。1stに比べるとポップさが際立つ本作ですがオルガンなどまだまだジャンルの色を失わせないアプローチで印象付けてきます。#4はKing Crimsonの「The Court Of The Crimson King」のような独特なシンフォニックさに富んだ一曲。

アコースティックナンバー#5「Last Chance」#8「Back Again」はコーラスワークが非常に美しく、Simon & Garfunkelのようなフォークポップを感じさせます。穏やかなボーカルとタイトなストリングスで聴かせる#7「Dance」やラストナンバー#9「Cherry」も同様の仕上がり。

このように目立ったプログレ曲は#1くらいかと思ってしまうのですが、ドラと木琴という突拍子も無いイントロから入る10分弱の大作#6「The Gulf of Trowledde」は中でも発想力豊かなナンバー。穏やかで壮大な雰囲気とアコースティックリードによる導入とハイトーンスキャットが胡弓の方な効果も生み出しており、中国的オリエンタリズムな一曲となっています。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

あわせて読みたい

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。