Dante「The Inner Circle」: 新旧プログレのクロスオーバー!ドイツ出身のメタルバンドによる自主制作1stアルバム!

おはようございます、ギタリストの関口です。

長かった一週間が終わりお店が定休日の今日は引きこもり確定です。もっとも気分展開に出かけたくなったら外に出る自分への甘さはいつも通りであります。

今日も一つプログレをご紹介していきます!

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The Inner Circle / Dante


The Inner Circle

Dante(ダンテ)はドイツのプログレッシブ・メタルバンド。

概要


以前にもDanteの最新アルバムをご紹介させていただきましたが、本作はファーストアルバムとなります。

Dante「When We Were Beautiful」: テクニカルとデジタルサンプリングが特徴の独プログレメタルルーキー!

Danteは、2006年にギタリストのMarkus BergerとキーボディストのMarkus Maichelによって結成されます。その後ボーカルにAlexander Göhs、ドラムにChristian Eichlingerが加入したことでバンド活動をスタートさせます。

ちなみにベースですがギタリストのベルガーはドイツのパワーメタルバンドTranceにおいてベーシストでもあったためDanteでも兼任していました。

アルバムリリース後、ライブでサポートを行なっていたベーシストMichael Neumeierは正規メンバーとなり2011年に脱退。創設メンバーであるベルガーは惜しくも2013年に亡くなっています。

参加メンバー


  • Markus Berger – Guitar, Bass (2013年に死去)
  • Markus Maichel – Keyboard
  • Alexander Göhs – Vocal
  • Christian Eichlinger – Drums

楽曲紹介


  1. Faded
  2. Ghost from the Past
  3. For I Am
  4. Not Like Myself
  5. More or Less a Man
  6. The Giving
  7. The Taking

バンドとして成熟したとは言えないDanteでしたがとりあえずプッシュされた1stアルバムは自主制作によるもので現在CDの入手は困難を極めています

そのためAmazon MusicやApple Music、Spotifyなど大手ストリーミングサービスやダウンロード配信で聴くというのが最も手っ取り早く確実です。

さてアルバムを見ていきましょう!

アルバムのアートワークはボーカルのアレキサンダーによるもの。

最新作「When We Were Beautiful」ではかなり激しめのメタルを展開しているDanteですが、1stアルバムとなる今作では完全にメタルに振り切っていないのがミソ。

古き良きプログレッシブ・ロックの大御所へ敬意を払うかのような音楽性が特徴で、楽曲自体はハードですが随所にYes、Pink Floyd、Emerson, Lake & Palmerの様式を垣間見ることができます。

一方でプログレッシブ・メタルと位置付けるに値するアプローチもすでに出来上がっており、本人たちが言及するDream TheaterやNeal Morse、Porcupine Treeはもちろん初期のFates Warningにも近い部分を感じられます。

1stアルバム1曲目という自己紹介的ポジションにいきなり10分超えの大作を持ってきたのが#1「Faded」。ハイミッド寄りのザクザクとしたギターリフとJordan RudessやDerek Sherinianを彷彿とさせるキーボードのアプローチが実にDT的。2:09ごろからのサビはPink Floydを彷彿とさせる浮遊感あるコーラスでバンドのタイトさとのコントラストが見事です。中盤4:33〜はプログレらしくぬかるんだ湿地帯のような「静」から展開していく長めのインストパート。

このインストパートを長く取ることで楽曲も長くなっていくのがDanteのポイントの一つで意識しているバンドのフォロワーとしてカテゴライズ化をより強固にしていますね。

#2「Ghost from the Past」はミッドテンポのメタルですがスピード感を捨てたパートにはPanteraやRammsteinっぽさも感じます。

3分ほどのバラード#3「For I Am」は基本ピアノとボーカルのみのコンパクトな作り。クリシェを多用した緊張感のあるコード進行となだらかに歌い上げるアレキサンダーのボーカルが印象的です。

#4「Not Like Myself」は再びザクザクしたギターリフとシンセリードで攻めるDanteメタル。テンポチェンジもお手のものでMetallicaやデビュー当時のDream Theater色が強め。4:36からのインストパートはワウギターソロから目まぐるしく展開していくのですがフリーハンドでテンポを書き出したかのような掴み所が難しいプログレッシブな出来。

#5「More or Less a Man」は長尺こそあれ全体的に#1を想起させる浮遊感あるボーカルパートが印象的。Pink Floydと言いましたがこの曲に関しては「ポセイドンのめざめ」あたりのKing Crimsonなどもマッチしそうです。

再びのバラード#6「The Giving」。ラストの長尺を前にバラードを配置する言わばお決まりのセオリーですがシンプルなピアノのバッキングにミドル音域で歌い上げるボーカルは個人的に高評価!

そして18分を超える大作のラストナンバー#7「The Taking」。本アルバムのテーマは送別や喪失と言った別れが大きな根元にあるのですが、長いインストパートや複雑な曲展開と同居するように歌を大切にしたいとするDanteの思惑が見え隠れする切なさや人間の絡み合う心情がうまく表現されていると思います。

総評としては普段、プログレメタルは聴けるけど音質や時代背景から古い70年代プログレになかなか手が出せない人にはオススメの一枚。インディーズながら新旧プログレのクロスオーバーを味わえる特異なアルバムです。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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