Enchant「Tug of War」: 複雑なパート変遷を乗り越え一気に回り出したシンフォ系ネオプログレバンドの2003年作!

おはようございます、ギタリストの関口です。

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さて蒸すような天気にも負けず今日もプログレをご紹介していきます!

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Tug of War / Enchant


Tug of War (Bonus track version)

Enchantはアメリカのプログレッシブ・ロックバンド。

来歴と音楽性


Enchantは1980年後半、前身であるMae Daeというバンドを起源としていて、1989年のデビューに際しEnchantへ改名しました。

1stアルバムは主に当時のドラマーPaul Craddickと現在も在籍するギタリストDouglas Ottとで楽曲を製作、さらにMarillionのギタリストとして知られるSteven Rotheryにプロダクション等協力を仰ぎデビューアルバム「A Blueprint of the World」は無事日の目を見ることになります。

後期Rushのような爽やかなハードロックに、1980年代のアメリカン・プログレ・ハードを思わせるメロディアスな旋律とDream Theaterにも見られるような構築的テクニカル、そしてMarillionからの流れを汲んだ叙情的なポンプロックの一面も垣間見せる、シンプルでありながらも多次元性を感じさせるネオプログレッシブ・ロックバンドとして成功します。

なお、このアルバムには#5に前身バンドから取られた「Mae Dae」というインスト曲と、#9「Encahnted」という現在のバンド名を冠した楽曲も収録されていて後者はボーナストラックにアコースティックバージョンも収録。

バンドの苦難と言えば今日ご紹介する「Tug of War」リリースの2003年までメンバーとパートの変遷が激しいことが挙げられます。

現ベーシストEd Plattが一時的に抜けたときや、前キーボディストMike “Benignus” Geimerが脱退したときなどギタリストのダグラスがそれぞれのパートを担当している時期もあり、その際ギタリスト枠はボーカルのTed Leonaldが担当したり、並行して元ドラムのポールがベースを弾くなど、活動は突き進む一方でメンバー間の立ち位置がなかなか固まらない問題がありました。

しかし2003年に新たなキーボディストとしてBill Jenkinsが迎えられて以降は、そんな穴埋め的なパート事情は払拭されたようです。

メンバー


  • Douglas Ott – Guitar, Vocal
  • Ted Leonard – Guitar, Vocal
  • Ed Platt – Bass
  • Sean Flanegan – Drums, Percussion
  • Bill Jenkins – Keyboard

元メンバー

  • Paul Craddick – Drums
  • Mike “Benignus” Geimer – Keyboard
  • Brian Cline – Bass(Mae Dae時代)
  • Phil Bennett – Keyboard(キーボード不在時のライブメンバー)

Mae Daeよりのオリジナルメンバーはダグラスのみですが、Enchantとしてデビューして以降の主要メンバーとして、現在Spock’s BeardのボーカルでもあるTed Leonaldが有名です。

楽曲紹介


  1. Sinking Sand
  2. Tug of War
  3. Hold the Wind
  4. Beautiful
  5. Queen of the Informed
  6. Living In a Movie
  7. Long Way Down
  8. See No Evil
  9. Progtology
  10. Comatose

ボーナストラックには1996年リリースの「Wounded」が初出である「Below Zero」のライブバージョンを収録。

前述の通り、あれだけのバンド事情を聞かされてもいざ音源を聴いてみるとそんな不安定さは微塵も感じさせない力量と精神の図太さを感じさせてくれます。

基本となるのはテクニカルな側面を持つパワフルで爽やかなハードロック#1「Sinking Sand」#3「Hold the Wind」などは顕著で、デビューから大きく変わっていない彼らのセールスポイントでもあります。

一方で、#2「Tug of War」#5「Queen of the Informed」などダークでヘヴィなリフを聴かせるのもEnchantの特徴。このアルバムでは特にギターがフィーチャーされている印象を受けますね。

さらに新加入のキーボディストBill Jenkinsによって従来のEnchantよりシンフォニックなサウンドが増したのも記しておかないといけない重要なポイント!テッドのボーカルやハードなギターなども加味すると実にSpock’s Beardの様式に近づいたと言えます。

タイトル通り、プログレッシブなエッセンスをふんだんに取り込んだインストナンバー#9「Progtology」はそんなビルを大いにフィーチャーした渾身のアンサンブルで、テクニカルなギターとGenesisを思わせる上物のサウンドメイク、エドによる貴重なベースソロも聴けるプログレッシャーは要チェックの一曲となっています!

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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