インプラントへの道その1。親知らずの抜歯をしてきました!
by 関口竜太 · 2019-07-03
前回までのあらすじ
生まれつき永久歯がなかった下顎の箇所にインプラントを挿れるべく、2019〜2020年までの長期スパンで歯の治療を決意するも、その際のブログで右下の治療なのに左下の絵を描いてしまったのだった!
おはようございます、ギタリストの関口です。
4月に歯を矯正すると言って早3ヶ月が経とうとしています。あれから定期的に歯医者に通いようやく昨日、第一段階を終了したのでご報告します。
第一段階:親知らずの抜歯
抜けた歯の隙間に向かって倒れ出している歯を矯正により持ち上げ、インプラント挿入に十分なスペースを確保するのが基本となるミッションなのですが、そのミッションの前段階として不要な親知らずの抜歯ということになりました。
大学病院の口腔外科に紹介状を書いていただき、歯を抜くだけという気軽さとは裏腹の大げさとも思える外来に若干緊張しつつやってきました。
治療におけるリスク
受付や治療の前の問診を一通り済ませ、口腔外科の待合室で待機していると、
「関口さん、待ってる間これ読んどいてください」
と紙を数枚渡されました。
どうやら今回の治療をする意味とか効果やリスクなどが書かれているよう。一番下に同意書もあったのでとりあえずしっかり目を通すことに。
基本的に抜歯はそれが口内でなんらかの異常を来たし生活の妨げになっている際に行います。
抜くのは大変だけどこのまま残して騙し騙し生活していては根本的解決にならないし、放っておくとただ抜くだけという治療とはまた別物になってしまうので早いほうがいいよ。というような事が書かれていました。
抜いた後の注意事項なども読んでいると以下の項目に差し掛かります。
医療行為に伴い起こりうる合併症の可能性および危険性について
ああ、僕が読んでおくべきはここなんだと察しました。口腔外科というのは普通の歯科とは違い、言ってしまえば口専門の外科です。
抜歯というのは字こそ「歯を抜く」という慣れたものの気がしますが、その実、歯を対象に行う手術になります。
手術にはその成功率の高さの反面少なからずのリスクや後遺症があり、抜歯に関しても例外ではありません。
いくつか読んでいく中でもっとも気になったのはこれ。
比較的神経損傷が生じやすい「親知らずの抜歯」については(中略)、一過性の下歯槽神経(歯茎から下唇にかけた範囲)麻痺発症率(徐々に治る)が1.2%、永久に残る麻痺が0.2%とされています。
こっわ。
いや、かなり低いけど1000人に2人程度はなってしまうのは運悪けりゃ…って考えちゃうじゃないですか!
一番最後にある同意書が俄然重みを帯びてきたところで呼ばれいよいよ診療室へ。
いよいよ治療へ!
先生は若くプレッシャーを感じさせない人当たりのいい方でした。
お話がてら軽い確認などもしつつ、レントゲン写真を元にさっきの神経に関するリスクについてもお話してくれました。
「一応こういう可能性はあるけども、関口さんの親知らずは生えきっていて根本から神経まで距離があるから大丈夫だと思います」
少し安心。
早速治療です。まず親知らず周辺に麻酔を4本ほど打ち込まれました。この辺は問題なし、チクっとした痛みよりときどき垂れてくる麻酔薬の苦さに気が回るほど余裕でした。
ですが麻酔が効くまで時間を置く少しの間。
うわ、気持ち悪っ。
不安なのか、実はがっつり緊張してたからなのか突然血の気が引いてフラフラ。「先生ちょっと…」とまだ麻酔を打っただけなのにヘルプミー。
「ああ、気分悪いですか。じゃあちょっと横になりましょう」
そう言って椅子を倒してくれました。
どうやら麻酔によって貧血のようになったり胃がムカムカして気持ち悪くなったりするそうなのです。そういえば献血で400cc血を抜いたあとも気分が悪くなりこうして寝かしてもらったな、なんてことを考えながら深呼吸をしていたら数分でよくなりました。
僕、大病できないですわ。
いよいよ抜歯です。口が閉じないようつっかえ棒を咥え先生方の手とか器具とかが僕の口に突っ込まれます。
「ちょっとグッと力入りますね」
覚悟しています。お願いします。いい子にしています。そう心で思う事10秒。
「もう抜けてますからね」
え。はっや。
そして手際よく縫合してもらい終了。あの気分の悪さとか一体なんだったんだろうか。何はともあれ第一段階である親知らず抜歯のミッションは無事完了しました。
抜いた歯を見せてもらう
「これが抜いた歯です」
まじまじ見る。…あれ?歯の根本って一本なんですか?
「これは生えてから時間が経つうちに退化して一本になってしまうんですよ。早いうちに抜いた親知らずは二本のままです」
はえ〜勉強になる。よく見るとくっ付いたような筋が中心に通っている。
「この歯、持ち帰りますか?」
麻酔でうまく喋れなかった僕は赤べこのように首を縦に振りました。
診察室から出るとき「お大事に」という笑顔で優しい先生の言葉に、喋れない分深々とお辞儀をして退室。ありがとうございました。
麻酔のせいでうまく喋れないけど今はスマホもあるし、帰ってからの会話はなんとかなるな。ととりあえず一安心。
むしろ普段お喋りな分喋れるようになるまでダンマリ決め込んでやるのも面白いかもしれないと、冬のナマズのように大人しくなった男は誓うのでした。そしてお会計。
完全に油断していました。
「お名前をどうぞ」
ツェキグティえフ!
最後に
とあるギタリストの集まりで歯のメンテナンスは大事だと、僕に力説してくれてたのは誰だっただろうか。
進行がゆっくりな分気づくのも遅くなってしまう歯の治療ですが、「今すぐでなくても」と何もしない間も歯の症状は日々変化していきます。
80歳までに20本自分の歯を残すという8020運動もありますがそうは言っても大事なのは日々のメンテナンスと早めの治療です。
特に人と接する職業の人はなおさらですので月に一日くらい歯のために時間を取ってあげていいと思います。
来週には抜糸をして、早ければそこから矯正もしていくので今のうちに撮れる分の動画は撮りためておこうと思います。ではまた進捗がありましたらそのときに。
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関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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