Neal Morse「One」: ファンにも人気の高い代名詞的プログレアルバム!(試聴あり)

おはようございます、ギタリストの関口です。

週明けからもずっとお天気が続いていましたが今日は曇りでじめじめです。

そんなこと思っていたらパッと目についたジャケット。今日はNeal Morseのアルバム「One」をご紹介していきたいと思います。

One / Neal Morse


One

Neal Morseは、アメリカのマルチミュージシャン。

概要


2002年にプログレッシブ・ロックバンドSpock’s Beard脱退後、ニールはクリスチャンミュージシャンへ転向します。

2004年リリースの本作はクリスチャンProgアルバムとしては2ndアルバムですがニール個人名義のソロアルバムとしては4枚目となります。

参加ミュージシャン


  • Neal Morse – Vocal, Guitar, Keyboard
  • Mike Portnoy – Drums
  • Randy George – Bass

その他参加ミュージシャン

  • Phil Keaggy – Guitar solo in “The Creation” at 8:25, Guitar solo in “The Man’s Gone (Reprise)”, Vocal on “Cradle to the Grave”.
  • Chris Carmichael – Violin, Viola, and Chorus
  • Gene Miller – Chorus
  • Rick Altizer – Chorus
  • Michael Thurman – French Horn
  • Rachel Rigdon – Violin
  • Hannah Vanderpool – Cello
  • Dave Jacques – String Bass
  • Jim Hoke – Saxophone
  • Neil Rosengarden – Trumpet
  • Bill Huber – Trombone
  • Glenn Caruba – Percussion
  • Aaron Marshall – Chorus
  • Missy Hale – Chorus

基本は現在も鉄板の3人ですが、他ゲストミュージシャンは今回も豊富。

Spock’s Beard時代はバンド運営上こんなにゲストを迎えることはできなかっただろうから、ソロへ転向しやりたいことが色々できているという面で素晴らしいと思います。

Phil Keaggy

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ゲストミュージシャンの中で特筆したいのはトップに書いてあるギタリストのPhil Keaggy(フィル・ケアギー)

1951年生まれの現在68歳となる大御所ギタリストでアメリカのプログレッシブ・ロックバンドGlass Harpにて1970年代から活動。フィンガーピッキングを得意としたギタースタイルでこれまでに50枚を超えるアルバムをリリースしてきました。

彼もまたクリスチャン・ミュージックの活動家として有名で、ポップ・ミュージック市場でもゴスペルロックアルバムにて二度グラミー賞にノミネートされています。

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アルバム内容


2003年以降、イエス・キリスト大好きなニールのソロアルバムですが本作は「人と神との関係と歴史」がテーマになっています。

前作、すなわちクリスチャンスタイル転向後の1stアルバム「Testimony」ではいきなり2枚組の大作プログレアルバムをリリースしており、その長さ故に初心者には少々ハードルが高いようにも思えました。

Testimony〜ニール・モーズがたどり着いた新たな人生観〜

対して本作「One」ではCD1枚にまとめたスッキリとした仕上がり。とは言いつつもトータルでは79:52と記憶容量みちみちの大ボリューム!楽曲は全8曲で長尺曲の合間に短い曲を配置しゆっくりと楽しむことができます。

楽曲紹介


#1「The Creation」はファンの中でもお馴染みで非常に人気の高い曲。いきなり18分超えの長尺シンフォニック・ロックではありますが壮大な導入から7拍子のスリリングなインストパートはリスナーをグッと引き込みます。

伸びやかに入る歌メロのテーマはアルバム全体を通してリフレインされる重要なテーマ。以前この曲を車で流していたら母親から「お経みたいな歌ね」と言われたこともありました笑 もちろん英語の歌詞が聴き取れているわけではないので「歌ってる内容も大体そんな感じ」と返しておきました。

アコースティックなバラードも本作は優秀で、#2「The Man’s Gone」#5「Cradle to the Grave」#7「Father of Forgiveness」がそれに当たります。これに関してはゲストのPhil Keaggyによる功績も大きく、特に#5においては彼がセカンドボーカルを務めるのですが、The Flower KingsのRoine Stoltのような柔らかい歌声が染み入ります。

#3「Author of Confusion」は、Spock’s Beard時代の「Thought」から続くGentle Giant風アカペラコーラスが特徴の、ニールの十八番プログレメタル。アウトロで自由奔放に暴れるマイクのドラムソロを堪能することができます

#4「The Separated Man」はこれまた18分に及ぶ大作ですがGenesisもとい本場UKプログレの香り漂う玄人好みの一曲で、中盤のヨーロピアンなアコースティックパートなど表情も鮮やか、個人的にも好きな曲です。

#6「Help Me/The Spirit and the Flesh」はラテンの雰囲気を思ったこれまた11分の長尺曲。後半は#1のリプライズからお決まりのシンフォバラード展開。

ラストとなる#8「Reunion」はアルバムの締めと言うべきポップなグランドフィナーレ。ライブアクトを想定してかニールによる煽りやマイクのドラムソロとそれに伴う歓声が収録されています。

なお#1「The Creation」と対になる#8「Reunion」はThe Neal Morse Bandのアルバム「Alive Again」のボーナスディスクにてライブ音源が収録されておりセットで聴く機会の多い曲です。そちらの演奏も素晴らしいので是非!

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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1件の返信

  1. 2020-07-28

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