Elton John「Goodbye Yellow Brick Road」: 人の本質に触れる「微ホラー」の良さと「葬列」から感じるプログレ的ポップの名手!

おはようございます、ギタリストの関口です。

怖がりの微ホラー好き


突然ですが僕は「微ホラー好き」です。

「リング」とか「呪怨」といったひたすら幽霊や呪いに恐怖するパニックホラーは苦手なのですが、サスペンスやミステリー、怪奇現象の裏にある人間ドラマみたいなものがあるホラーが好物なのです。基本的には怖がりです。

「ジョジョ」の第四部「ダイヤモンドは砕けない」なんかはまさにそれだし、荒木先生の短編集ではなおのこと顕著に現れています(「デッドマンズQ」「岸辺露伴は動かない」など)。同じく漫画なら「寄生獣」「20世紀少年」「僕だけがいない街」もサスペンス要素満載で好きだしテーマとしても面白いですね。

海外ドラマで言えば「Supernatural」。アメリカらしく悪魔みたいなものも取り上げてはいますがホラー的怪奇現象に謎解きが加わるので非常に見やすいです。主題歌であるKansasの「Carry On Wayward Son」もヒットしました。

ゲームではプレイステーションで発売された「トワイライトシンドローム」なんかもいいですね。女子高生三人が街や学校で起こる奇怪な噂を探索し明らかにしていくのですが、YouTubeなどで実況動画も多い人気作でシナリオがとてもいいのです。

実はプレイをしたことは一度もなくて、中古ならなんとか買える値段なので誰かとやってみたいです(一人は怖い笑)

「トワイライトシンドローム」の流れでホラー実況を見るのも好きなのですがフリーゲームとして有名な「青鬼」や「らせんの宿」は夢に出てくるくらい本当に苦手。でも明るい実況者さんがプレイしてるとつい見ちゃうんですが、見た後でつい後ろが気になってしまったりと中学生並みのホラー耐性です。同じ「逃げる系」でも「クロックタワー」は面白かったな。

恐怖というのはそこに人間の本質みたいなものが露出してるようで「怖いものが好き」というよりはそこにある「人間味」に惹かれてるようです。シナリオのいいホラー、オススメがあれば教えてください。

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Goodbye Yellow Brick Road / Elton John


Goodbye Yellow Brick Road (Remastered)

Elton Johnはイギリスのシンガーソングライター。シングルとアルバムの総売り上げは2億5千万枚以上で史上最も売れたアーティスト第5位という記録。グラミー賞も5回獲得

黄昏のレンガ路


1973年に発売された「Goodbye Yellow Brick Road(邦題:黄昏のレンガ路)」はエルトン・ジョンの経歴の中でも70年代のヒット期。

出すシングルは全て好調で楽曲製作もノリに乗っていたため二枚組全17曲でリリースされた意欲作になります。

邦題は「黄昏のレンガ路」ですが、原題である「Goodbye Yellow Brick Road」とはミュージカル映画「オズの魔法使い」に出てくる、オズへ続く「黄色いレンガの道」を表しているのだとか。ジャケットの奥には夕焼けも描かれていますが海外センスだと「Yellow」は「黄金」であり「黄昏」と訳すのは日本人的感覚と言えますが、実際和訳した人はイギリス人です

どこかプログレ的でもありヒットに違わぬ名曲揃い


プログレ的な切り口から話をすると、#1「Funeral For A Friend / Love Lies Bleeding」二曲がメドレーという形になった11分の大作

「葬列〜血まみれの恋はおしまい」という邦題からしてそれこそホラーを思わせますがオープニングのシンセサイザーからピアノ〜バンドへ移行するイントロの展開はプログレそのもの。年代的にもまさにドンピシャですしね。

ちなみにこの曲はDream Theaterがミニアルバム「A Change Of Seasons」においてライブでのカヴァーを収録しています。

続く#2「Candle In The Wind」は彼を代表曲で元はマリリン・モンローに捧げ製作された曲です。当時から名曲にふさわしく名高いナンバーでしたが1997年にダイアナ元英皇太子妃への追悼ソングとしてリメイクされ以降、その印象が強い曲となっています。

アルバムのタイトルナンバーである#4「Goodbye Yellow Brick Road」はエルトン・ジョンの中でもっともヒットした曲の一つであり、日本では車のCMにも使われて、Yesの「Owner Of A Lonely Heart」、Queenの「Killer Queen」と並んで有名です。

なおこの曲もTransatlanticの「Kaleidoscope」にてボーナスディスクでカヴァーがされています。おそらくMike Portnoyがエルトン・ジョン大好きなんだと思います笑

他にはロックンロールからの影響がある#14「Saturday Night’s Alright For Fighting(土曜の夜は僕の生きがい)」などヒット曲を多数収録。

当初ジャマイカでレコーディングする予定があり、結局はレコーディング環境が悪かったため使い慣れたフランスのスタジオで録音し直したみたいですが、楽曲製作もジャマイカで済ませていたため#7「Jamaica Jerk-Off」というレゲエ調の楽曲も収録するなどバリエーションの広さも楽しめるアルバムです!

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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