Opeth「Blackwater Park」: 2001年名盤紹介!そしてニューアルバムが2パターンの言語で今秋リリース!

おはようございます、ギタリストの関口です。

おかげさまでこのブログも300記事を突破しました!開設からもうすぐ一年、プログレと音楽活動と、本とたまに説法みたいなことを書きながら今日も更新できることを嬉しく思います。

さてさて先日入ったニュースから。

Opethニューアルバム「In Cauda Venenum」リリース


スウェーデンのプログレデスバンド、Opethの13枚目となるオリジナルアルバムがリリースされます!

61056441_10157321162843410_7158579896715837440_o-1000x1000

タイトルは「In Cauda Venenum」

繊細なタッチのジャケットはTravis Smithによるもので、Opethでは幾度となくアルバムのジャケットを担当しています。

今回目新しい試みとして、英語バージョンとスウェーデン語バージョンの2パターンがリリースされるそうです!

リリースは秋頃の予定。また最新情報が入り次第お伝えします。今日はそんなわけでこちらのアルバムをご紹介!

スポンサーリンク

Blackwater Park / Opeth


Blackwater Park

Opeth(オーペス)は、スウェーデンのプログレッシブ・メタルバンド。

Mikael Åkerfeldtの才覚とSteven Wilsonによる最強コンビ


1995年にアルバム「Orchid」でデビュー。プログレッシブ・メタルとデス・メタルを融合し、1970年代プログレッシブ・ロックの鬼才King Crimsonのような暗くゴシックで重みのあるサウンドに、攻撃的なデスボイスと叙情溢れるクリーンヴォイスを使い分け静と動をインテレクチュアルに表現したことで日本でも人気を博します。

そんなOpethのバンドプロデュースは初期で言えばDream EvilのギタリストRitchie Rainbow(リッチー・レインボウ)(本名:Fredrik Nordström(フレドリック・ノルドストローム))が担当していたり、現在ではバンド主体によるセルフプロデュースだったりするのですが、そういう見方をすれば本作「Blackwater Park」がリリースされた2000年代前期というのはある意味で異色だったのかもしれません。

というのも、このアルバム制作に当たりミカエルはある出会いを果たします。それは同じくプログレッシブ・ロック/メタル界において天才的な発想をし音楽的バックグラウンドも広いPorcupine Treeのギターボーカルであり、音楽プロデューサーのSteven Wilson(スティーブン・ウィルソン)でした。

現代プログレの天才、Steven Wilsonという男が作り出す音楽が泣ける。

スティーブンとの出会いにより、それまでテクニカル志向のデスメタルにプログレ要素を混ぜた音楽性から、よりダウナーで芸術性に重きを置いた方向性へとチェンジしていき、これがOpethを革新的に変えます。

アルバム参加メンバー


  • Mikael Åkerfeldt(ミカエル・オーカーフェルト) – Vocal, Guitar
  • Peter Lindgren(ピーター・リングレン) – Guitar
  • Martín Méndez(マーティン・メンデス) – Bass
  • Martin Lopez(マーティン・ロペス) – Drums

Opeth最高傑作と名高い一枚


  1. The Leper Affinity
  2. Bleak
  3. Harvest
  4. The Drapery Falls
  5. Dirge for November
  6. The Funeral Portait
  7. Patterns in the Ivy
  8. Blackwater Park

現にこの一つ前のアルバム「Still Life」と聴き比べると音像が圧倒的に違います。タイトルにあるように暗く冷えた空気がずっしりとのしかかってきます

この頃からシンプルな構成のデスメタルよりも裾野を広げ鍵盤楽器をフィーチャーしていきますがそれもおそらくスティーブンによる変化の表れでしょう。

楽曲の構成や展開も素晴らしいもので、一見するとデスメタル+プログレは入りにくい音楽性を感じさせるのですが前の見えない闇の中を進んでいくと突如明るく拓けた景色も見えてきます。

そうしたならもう再生ボタンをポーズすることはできません。

#1「The Leper Affinity」#2「Blast」#3「Harvest」まではほぼマストで聴かなくてはいけないし、アコースティックでクリーンなイントロからズブズブと深みにハマっていく#5「Dirge for November」などはこのアルバムのキャラクターを象徴しています。

ミカエルと当時在籍していたギタリストピーターのギターワークも個人的にはお気に入りで「The Leper Affinity」他#6「The Funeral Portrait」などで聴ける邪悪で凶悪なギターリフなどはその一端。

5枚目のスタジオアルバムとなったこの「Blackwater Park」がOpethの歴史にとっての最高傑作だけでなく、プログレアルバムとして見ても歴史的な一枚となるほどの完成度の高さはこれを聴いた人の耳がよく理解してくれることでしょう。

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

おすすめ

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d