Transatlantic「Whirlwind」: 長尺を極めたいあなたに…全1曲78分の3rdアルバム!

おはようございます、ギタリストの関口です。

急に暑くなったので仕事をしていてもペース配分やら目的意識やらしっかり持たないとあっという間に体力が削られます。僕なんかは思ったことがうまくいかないとイライラしがちの性格なので適度に休憩を挟みながら大好きなプログレをかけたりして乗り切りたいです。

生活スタイルによる音楽の嗜好の変化


僕がここまでプログレを聴くようになったのは生活スタイルにもよるところがあって、比較的スパンの長い仕事だったり、車移動など長時間の移動に対応した結果です。

何かにつけて行動を分単位で見ることが減ったのでそこに合わせる音楽も短いものより、一度再生したらしばらく流しっぱなしにできるものへシフトしました。

そこで採用されたのがプログレッシブ・ロックですね。

同じアーティストで短い曲をいくつも聴いていると飽きてしまいがちなので長い曲をいくつかドン、ドンと、流してアルバム単位で切り替えていきます。

レストランや居酒屋でいつもコースを頼んでいる感覚に近いです笑 もちろんたまにはアラカルトで好きなものだけいただくのもいいんですが基本は聴きたい音楽は大きく捉えます。

今日はそんな長尺に特化したアルバムをご紹介。

Whirlwind / Transatlantic


旋風~スペシャル・エディション(紙ジャケット仕様)

Transatlantic(トランスアトランティック)は、米英欧のプログレトッププレイヤーが集結したスーパーグループ。こちらは復帰後の2009年にリリースされた3rdアルバム。

メンバー


  • Neal Morse – Vocal, Keyboard (元Spock’s Beard, The Neal Morse Band etc…)
  • Mike Portnoy – Drums, Vocal (元Dream Theater etc…)
  • Roine Stolt – Vocal, Guitar (The Flower Kings, The Sea Within etc…)
  • Pete Trewavas – Bass, Vocal (Marillion, 元Big Big Train etc…)

サポートメンバー

  • Daniel Gildenlöw – Guitar (Pain of Salvation)
  • Ted Leonard – Guitar, Keyboard, Vocal (Spock’s Beard, Enchant)

収録曲


Disc1

  1. The Whirlwind(77:54)
    I. Overture / Whirlwind
    II. The Wind Blew Them All Away
    III. On the Prowl
    IV. A Man Can Feel
    V. Out of the Night
    VI. Rose Colored Glasses
    VII. Evermore
    VIII. Set Us Free
    IX. Lay Down Your Life
    X. Pieces of Heaven
    XI. Is It Really Happening?
    XII. Dancing with Eternal Glory / Whirlwind (Reprise)

Disc2(Special Edition版ボーナスDisc)

  1. Spinning
  2. Lenny Johonson
  3. For Such A Time
  4. Lending Hand
  5. The Return of the Giant Hogweed (Genesisのカヴァー)
  6. A Salty Dog (Procol Harumのカヴァー)
  7. I Need You (The Beatlesのカヴァー)
  8. Soul Sacrifice (Santanaのカヴァー)

全1曲のDisc1


注目はなんといってもDisc1の「The Whirlwind」。トラック数は12曲に分けて収録されていますが、本人たちがそう公言するところからしても正真正銘「1曲78分」の超大作組曲です。これが丸々演奏されたライブDVD/アルバムではインデックスはまとめられしっかり1曲という扱いを受けています。

作風は1stのころから変わらず、Neal Morseの持ち込んだデモを元にオーケストレーションを加え、ネオプログレらしい明るい響きにGenesisやProcol Harumのようなクラシカルなシンフォニックプログレを現代アレンジで体現しています。

同じ系統では42分を記録したDream Theaterの「Six Degrees Of Inner Turbulence」が有名ですが何よりサイズが違います。一度再生したら最後、「曲が終わるまで変えさせねえぞ」という意気込みが感じられます。

12変化に表情を変える


これだけ長い曲なので聴きどころもそれ相応に多く、怪しげに展開する「Ⅲ. On The Prowl」、Roine StoltとMike Portnoyのボーカルパートが印象的な「Ⅴ. Out Of The Night」などテーマは一貫していながら次々変わる表情に思わず聴き入ってしまいます。

流れが変わるのは「Ⅶ. Evermore」からで、曲としても折り返し地点に位置するここから一気に助走をつけます。そして一発目のカタルシス爆発ポジション「Ⅷ. Set Us Free」。Saw波形系のブラスシンセから繰り出されるビート感の強いテーマは強烈で、ここまで途切れず聴いてくれたリスナーへの感謝と労いも込められています。

そして次なるカタルシスパートは「Ⅺ. Is It Really Happening?」の後半インストーパート。3連が基調となったクラシカルなプログレリフで、1バース毎に徐々にテンポを上げていきます。120bpm前後から始まり最終的には165bpmほどまでテンポアップするので聴いているこちらはかなりハイになります

ここまでですでに1時間を超えており、そこまで聴いてこそこれらの爆発力はうまく作用するのですが、ラストパートとなる「Ⅻ. Dancing With Eternal Grace / Whirlwind (Reprise)」では長いトンネルを抜けたかのような壮大な大団円となり終演です。

1曲聴き終わるころにはかなり色々なものが満たされているので、まさかもう一回聴こうなどという気はなかなか起きづらいですが物足りない人にはスペシャルエディション版に用意されたDisc2がおすすめ!

スペシャルエディション版Disc2


Disc2ではアラカルトな新曲4つ(うち「For Such A Time」は「The Whirlwind」のテーマを流用)と、Genesis、Procol Harum、The Beatles、Santanaのカヴァーを加えた全8曲。高い演奏力と選曲におけるセンスのよさはTransatlanticを楽しむ醍醐味の一つで、ボーナスディスクとしてはこれも贅沢な仕様です。

関口竜太

東京都出身。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。 プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。

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1件の返信

  1. dalichoko より:

    Great !

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