魅惑のジャンル「同人プログレ」とは。底なしに広がる創作の世界。

こんにちは、ギタリストの関口です。

同人プログレの世界


みなさんは同人プログレというジャンルをご存知でしょうか。

同人とはすなわち、「同じジャンルや趣味や嗜好を持った者たちで集まった団体や個人」の総称であり、またはそうして製作された作品のことを呼びます。決して成人向けのみで使われるものとは限りません。

プログレとは1970年代を最盛に世界中で流行したイギリス発祥の音楽プログレッシブ・ロックと、それより派生した音楽ジャンルです。

つまり

プログレが大好きな人たちが作ったプログレ

というわけですね。

プロアマ問わずプログレを嗜好としている人は日本においても多いですが、こと音楽活動に関してそこを主張する人は少ないです。それはアマチュアからプロにかけていくほど薄くなっていきます。

今日はそんな「同人プログレ」をまとめたバイブルとも呼べる一冊をご紹介します。

21世紀の同人プログレ / 霜月便り

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同人サークル「霜月便り」さんが2015年から発行を続けている「21世紀の同人プログレ」

毎回、同人というマニアックな集まりにプログレというこれまたマニアックなジャンルに絞ってサークル、アルバム、楽曲を霜月さん視点から紹介されています。個人的にもとてもお世話になっている方で僕自身が所属しているモザイク楽団やソロプロジェクトMind Over Matterも取り上げていただきました。

本誌はそんな「21世紀の同人プログレ」シリーズの総集編と呼べる内容となっています。なお表紙は毎度東方やボーカロイドなど権利フリーのキャラクターがプログレの名盤であるジャケットを装うという斬新なもので、本誌に至ってはGenesisの「Selling England By the Pound(放題:月影の騎士)」が採用されています。

同人という不安定な市場の特性から、製作者が意図してなくてもすでに入手が困難という貴重な作品もこの本では余すところなく紹介されていて非常に興味深いです。

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こちら「モザイク楽団」「Mind Over Matter」の記事。代表作を大きく取り上げ、ページの左下には関連するようなプログレアルバムも一緒に紹介されています。

同人プログレのデジタルアルバム


そして本誌には同人プログレ初の試みとなるオムニバスのデジタルアルバムも同時頒布。

こちらではまぐなむお〜ぱすぱっちりひつじ月読レコードなど歴の長いプログレサークルからCarniva Meme、モザイク楽団のような比較的新しいサークルまで、同人プログレという特殊ジャンルをおさらいできる内容。

ゲーム音楽のカバーやプログレッシブ・メタルが全体を締める印象ですが、中にはAQUARIA MUSICSのような王道のプログレサウンドも楽しめたりと、1時間半ハイクオリティで個性的な楽曲の数々を楽しむことができます。

普段レーベルを通した洋楽プログレのみを聴くという方々、我こそプログレッシャーという自信家のあなたも一度この沼に浸かってみることをオススメします!

詳細はこちら↓

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21世紀の同人プログレ

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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2件のフィードバック

  1. dalichoko より:

    なんかワクワクするような話題ですね。
    (=^ェ^=)

    • 関口竜太 より:

      全ての開拓が不可能な域にまで広がるのをロマンに感じていただければと思います!

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