Frost*「Milliontown」: 平成のプログレベストの集計が開始! スーパーグループの名盤を紹介!

おはようございます、ギタリストの関口です。

本日は2019年4月30日。今日をもって30年続いた平成は終わり、明日から令和となります。Softbankの平成を振り返る動画「もしも平成元年に僕らがいたら」もノスタルジックに溢れ泣けると話題になっています。

平成のプログレベスト


Twitterでは「#平成プログレベスト」とハッシュタグが付いて1989年〜2019年の間でリリースされたプログレのベストアルバムをアンケートしています。

僕も投稿してみました。

関口竜太の選ぶ平成プログレベスト

1. Octavarium / Dream Theater (2005)
2. 深海 / Mr.Children (1996)
3. Kaleidoscope / Transatlantic (2014)
4. In a Perfect World / Karmakanic (2011)
5. Milliontown / Frost* (2006)
6. Snow / Spock’s Beard (2002)
7. Affinity / Haken (2016)
8. Metropolis Pt.2 Scenes From A Memory / Dream Theater (1999)
9. Circus Pandemonium / A.C.T (2014)
10. Folklore / Big Big Train (2016)

5年前ならDream Theaterだけで埋まりそうでしたが、おかげさまでここ数年でプログレの知見が広がってこのようなランキングになりました。それでもOctavariumの1位は揺らぎませんでした。

このランキングのいいところは「プログレかどうかは各々の判断に任せる」というものなので兼ねてより「「深海」はプログレだ」と言い切っている僕は日本での大ヒットも込みで2位に入れました。

あとはこのブログでも紹介してきたバンドやアルバムばかりですがまだ紹介していないのも残っているので今日はそちらについて書いていきます。

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Milliontown / Frost*


Milliontown

Frost*はイギリスのプログレッシブ・ロック/メタルバンド。スーパーグループ

来歴


2004年に作曲家で音楽プロデューサーでもあるJem Godfrey(Vo,Key)によって結成されました。

プログレッシブな音楽に精通していた彼は、IQAndy Edwards(Dr)、同じくIQのJohn Jowitt(B)ArenaKinoのギタリストとして知られるJohn Mitchell(G)らを招集。2006年に発表したのがこの「Milliontown」になります。

簡易的なツアーを行い、ジェムの個人的な都合により一度解散。しかし2007年にメンバーを刷新してバンドを復活、翌年には2ndアルバム「Experiments in Mass Appeal」をリリースします。

その後、やはりジェムが心身ともにきついらしい発言をしもう二度と活動は見られないかと思われましたが2016年に「Falling Satellites」をリリースし復活を果たしました。

メンバー


  • Jem Godfrey – Vocal, Keyboard
  • Andy Edwards – Dr
  • John Jowitt – Bass
  • John Mitchell – Guitar
  • John Boyes – Guitar

↓2stアルバムからベースとドラムが変更、ギタリストJohn Boyesは不参加

  • Nathan King – Bass
  • Craig Blundell – Drums

ドラマー問題は少なからずあったようでSpock’s BeardのNick D’Virgilio、Alex Thomasらがツアーのサポートで参加しています。

音楽性


英国らしいクラシカルなプログレッシブ・ロックをジェム特有のセンスにより煌びやかなシンセサイザーで彩ったモダン寄りのスタイル。

Dream Theaterとも近縁を感じられるテクニカルさやGenesisなどのシアトリカルさもファクターとして取り入れ、時にヘヴィで激しく時にピアノの柔らかい音色が緩急をつけて交互に現れる様はこれもジェムの作曲センスが光ります。

ギタリストJohn Mitchellもパフォーマーとして素晴らしく感情的とも呼べるリードギターは倍音豊かに伸びてくれるしテクニカルで速いパッセージも困難を感じさせない弾きっぷり。ジェムの弾くキーボードとの変拍子が絡む複雑なユニゾンも見事です!

特筆すべきはラストナンバーでありタイトルトラックの「Milliontown」。6つのパートからなる26分超えの大作ですが、予測不能、変幻自在に変える曲の表情にただただ圧倒されます。

基盤となるのはメタルだとは思いますがシンセサイザーのデジタルな音色が続いたかと思うと急にメロトロンなど温かみのあるアプローチと重コーラスが押し寄せてきたりするので敵いません。特に17分すぎからラストまで9分弱続くインストパートは圧巻です!

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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