King Crimson「In The Court Of The Crimson King」: 半世紀前のプログレ。頂点に立ち続けるUK音楽革命の帝王。
by 関口竜太 · 2019-02-26
おはようございます、ギタリストの関口です。
昨日、ちょっと仕事で高いところにあるものを取ろうと頑張ったら腰が…元々米屋のため腰痛持ちではありますがここのところは調子よかったのでなんともやってしまった気分。
ロキソニン貼りつつ頃合い見て接骨院に行こうと思います。
ジョジョ「キング・クリムゾン」の能力
僕はジョジョが大好きで、現在放送中のアニメ第5部「黄金の風」も毎週欠かさず見ているんですが、ついにボスとなるキング・クリムゾンが登場しました。
能力に関して初見の人は想像がつかず、読み込んで理解できた人もいざ説明するとなると難しいこちらの能力。ツイッターではドラえもんに出てくるひみつ道具の「タイムワープリール」がそれに近いということで話題です。


未来で起こることは確定しているとした上で、そこに行き着く「過程」をすっ飛ばし「結果」だけに到達させる能力。すっ飛ばせる時間は10秒〜15秒程度ですがキング・クリムゾンのみ飛ばした時間の中を移動できます。
「時間飛ばし」のみの能力ならそこまで強くはないのですが、額にあるもう一つのスタンド「エピタフ」によって未来予知を可能にしているので不都合な未来だけ予測しなかったことにできる、防御に関しては無敵の能力となります。
話は長くなりましたが、話を知っていても毎週ドキドキしながら楽しんでます!というわけで今日はこちらご紹介。
In The Court Of The Crimson King / King Crimson
King Crimsonは、イングランド・ロンドンのプログレッシヴ・ロックバンド。五大プログレバンドの一つに数えられ、現在でも来日公演が行われる伝説的プログレバンドです。プログレのみに止まらず現在のロック音楽全般に多大な影響を与えました。
アルバム参加メンバー(第一期クリムゾン)
- Robert Fripp – Guitar, Frippertronics/Soundscapes, Mellotron & Synthesizers
- Greg Lake – Bass, Vocal
- Ian McDonald – Windwoods, Mellotron, Keyboards, Chorus
- Micheal Giles – Drums, Chorus
- Pete Sinfield – Words
King Crimsonはメンバーチェンジが異常に多く、長い歴史の中でその音楽性も多様に形を変えてきました。結成から現在まで在籍するギタリストでリーダーRobert Frippを除いても現在のメンバーと過去のメンバーは全部で22人を数えます。
半世紀前の衝撃デビュー作
- 21st Century Schizoid Man (Including Mirros)
- I Talk To The Wind
- Epitaph (Including March For No Reason And Tomorrow)
- Moonchild Including (The Dream And The Illusion)
- The Court Of The Crimson King (Including The Return Of The Fire Witch And The Dance Of The Puppets)
King Crimsonと言えば一度見たら忘れない、この叫び声が聞こえてきそうなジャケットが衝撃的ですが、それまでも原型として確立しつつあったプログレッシヴ・ロックというジャンルの扉を開き農地を拡大させた歴史的名盤です。邦題は「クリムゾンキングの宮殿」。
リリースは1969年10月10日。すなわち今年の10月でリリースから実に半世紀前が経過することになります!リリース当初も、その二週間前に発売されたThe Beatlesの「Abbey Road」を抜いたと話題にもなったそうです(チャートなのか売り上げなのか、それとも音楽性としてなのかは不明ですが、アビーロードは1位を獲得しているのに対しクリムゾンキングの宮殿は5位)。
ジャズやクラシックを取り込んだ深淵なロックを展開。代表曲#1「21st Century Schizoid Man (including Mirrors)(21世紀のスキッツォイド・マン)」ではディストーションを効かせた強烈なリフや変拍子のインタールードが構築プログレ界に革新を持たせ現在のスタンダードに息づいています。現代のプログレに対し「21世紀の」と付け加えるのもこの曲が要因。
ボーカルは後にEmerson, Lake & Palmerに移籍するGreg Lakeが担当、他に作詞のみのメンバーとする作家のPete Sinfieldは#3「Epitaph(エピタフ)」において「混乱こそ我が墓碑銘(Confusion will be my epitaph.)」というロック史に残る歌詞を生み出しています。が他のメンバーもいずれも1970年までに解雇されており、ロバート・フリップの極端なまでの芸術家志向が見て取れます。
最後に
このアルバムを紹介するに当たり、2019年というすごく今更感が出てしまったこと、僕なんかよりもKing Crimsonについて詳しいファンがそれこそ無数にいるということ、このアルバムを紹介する足がけとしてジョジョを引き合いに出してしまったことなど多方面へのご無礼をお赦しください。
あくまでプログレというニッチな音楽に対し間口を広く、敷居を低く、どんな人でも憶することなくこの音楽に触れていただきもう少しディープな内容へも足を突っ込めるようにするのがこのブログの役目だと思っています。それこそKing Crimsonがプログレの世界を広げたように少しでも多くの人がプログレの扉を開いてくれることを願っています!
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関口竜太
東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。
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帝王です、確かに。
(=^ェ^=)