なんならプログレ的変拍子要素も薄く曲も5分半前後、単純にメタルボーカリスト・James Labrieという個人を楽しめる作品となります。リリースされた2005年はDream TheaterにとってはSix Degrees Of Inner Turbulence〜Octavariumの長尺志向に当たる時期だったため対比としてシンプルな構成にしたということは考えられます。
しかしながら、#1「Crucify」。2音下げ(Low C)にチューニングされたアコギからなる冒頭のアルペジオは「Change Of Seasons」を彷彿とさせますし、ヘヴィでアグレッシブな刻みのアンサンブルは「The Glass Prison」のように激しくリスナーを引き込みます。ラブリエ的にはMeshuggah、Linkin Parkからの影響があるようで、シンセサイザーやデジタルサンプリングなど上物も曲中に取り込み重たいだけの音楽ではない色味を演出しています。
中には「Lost」「Smashed」「Slightly Out Of Reach」のようなバラードも用意されていてラブリエらしい吐息交じりのセクシーなボーカルも聴きどころの一つ。
個人的にはハイミッド寄りのギターサウンドがもう少しオケに馴染んでくれていたら文句なしな感じなのですが、ソロでの半止めワウっぽいサウンドは効果的でありながらそれがバッキングでも聴こえてしまうのはいささかもったいなかった気がします。それでもメタル・ラブリエを堪能したいならもってこいのソロ作品、明日リリースの「Distance Over Time」の前に一聴しても悔いはありません。
東京都出身。
14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。
プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。
東京都出身。
14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロギタリスト山口和也氏に師事。ロックやメタルに加え、ブルース、ファンク、ジャズなど幅広い演奏や音楽理論を学ぶ。
プログレッシブロック/メタルの大ファン。自身が企画するプログレッシブ・ロックプロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。