Flying Colors「Second Nature」レビュー。Steve Morseの泣きのギターがたまらない!(試聴あり)

おはようございます、ギタリストの関口です。

Flying Colorsの1stアルバムをご紹介したばかりですがそれを機に2ndアルバムも聴き直したので今日はそちらを改めてご紹介します。

ビッグネーム揃いが奏でるポッププログレFlying Colorsの1stアルバムが最高峰!(リンク有り)

Second Nature / Flying Colors


SECOND NATURE

Flying Colorsは、アメリカのプログレッシヴ・ロックバンド。こちらは2014年リリースの2ndアルバム。

ボーカル:Casey McPherson(Alpha Rev、The Sea Within)

ギター:Steve Morse(ソロ、Deep Purpleなど)

ベース:Dave LaRue(Dixi Dregs、John Petrucciなど)

キーボード:Neal Morse(ソロ、元Spock’s Beardなど)

ドラム:Mike Portnoy(元Dream Theater、Sons Of Apolloなど)

高い演奏力とライティングセンスで誰しも掴んで入ってこれるポップな曲がメインのプログレバンドです。メンバーは誰しもプログレに精通したベテランばかりで特にNeal MorseとMike Portnoyのコンビはここ20年近くのベストパートナー。Nealの書く曲にMikeが味付けをするだけで聴く人には安心安全の方向性になります。

さて、以前ご紹介した際は#1「Open Up Your Eye」一曲のみだったので今回アルバムごと書き出すわけですが、1stよりも大作志向に重心が加わったような感じがします。それこそ「Open Up Your Eyes」のイントロだったりするのですが、これはテーマを徐々に盛り上げながら繰り返し頭にメロディがこびりつくころ一気に爆発させあっという間に惹き込むNealの十八番で、Transatlantic「Duel With The Devil」だったりThe Neal Morse Band「Alive Again」などで度々確認できます。

楽曲構成は極めてシンプルですが、中には4/4+5/4の9拍子に3連を混ぜたイントロが特徴的な#5「A Place In Your World」など遊び心も健在。#8「Peaceful Harbor」に関してはタイトル通り、真珠湾攻撃の悲惨さや犠牲者を詠った内容で、戦争がらみのアイディアはMike特有のセンスですがSteve Morseのギターソロがこれまた号泣クラスに鳴きます!

Steveのギターって実はちゃんとチェックしたことなくて、「Ritchie Blackmoreの後任でDeep Purpleの現ギタリスト、Music Manのシグネチュアモデルを使っている…」くらいしか思ってなかったのですが非常に個性あるギタリストなのだと認識させられました。特にどのソロでも聴けるクロマチック・スケールを多用したフレーズやおそらくはフロントピックアップを使った太く甘いトーン、そこから発せられるアタック感の強いピッキングなど聴いて一発でそれとわかるタイプのレジェンドでした。

現在このバンドがリリースしているアルバムは二枚のみですが、各メンバーの参加バンドやユニット、プロジェクトを芋づる式に掘り下げていくとプログレの歴史も含めてFlying Colorsという結果が見えてくると思います。ライブ版もリリースされていますのでそちらもぜひ!

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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