あなたの常識はどこまで通じる?理想のギタートーンへ近づけるための本!
おはようございます、ギタリストの関口です。
12月に入りまして、いよいよ今年も残すところあと1ヶ月となりました。今年の初めに立てた目標は達成できましたか?やり残したことなどないでしょうか。12月になると怠惰にしてきた時間が急に勿体無く感じて焦りますが悔いが残らないように過ごしましょうね。
さてさて、僕も今月はライブやらセッションやらレコーディングやらと予定が目白押しでして、演奏の機会に直面するたび今の自分の音と向き合います。というか向き合うようになりました。
いろんな音楽を聴いたり本を参考にしたりと様々ですが、特に最近参考にしているのがこちらの本。
常に「最高のギターの音」が出せる方法 〜音作りに悩むギタリストのハンドブック! (CD付) (Guitar Magazine)
山口和也さん著書の『常に「最高のギターの音」が出せる方法〜音作りに悩むギタリストのハンドブック!〜』。
ものすごく大きく出たタイトルですが、この本には現代のギター機材とセッティングのノウハウや考え方が一挙に詰まっております。
より絶対数の多い「いい音」を考える
ギターはポピュラーミュージックの基本となる楽器です。そしてポピュラーミュージックというのはそこに絶対はなく誰かが「俺はこれ好きだよ」と言ってしまえば成り立ってしまうものです。しかしながら、より多くの人がYesの判定を出すに足る「いい音」というのは確実に存在していて、本書はそこを理論的・感覚的にまとめた本と言えます。
多くのギターの特性を知れる
よく教則本でもギターの特性を知る上でいろんなタイプのギターを紹介していますが、大抵は「ストラトタイプ」「レスポールタイプ」「セミアコタイプ」「変形ギター」くらいしか紹介されません。ですがこの本はエレキギターだけで実に8種類、さらに3種類のアコースティックギターに素材別の比較など丁寧に紹介されています。特にここ2年ほどで一気に有名になったRelish Guitarsのような新素材、新構造のギターまで扱っている点が素晴らしいです。
また、最近はCDドライブの付いていないパソコンも増えてきましたが…付属のCDからそれぞれのギターサウンドを視聴することも可能です。
機材の特性を知れる
もちろんギターだけでは現代音楽は成り立たないことが多いです。アンプ、エフェクター、マイキング、イコライジングetc…、知っておかなくてはいけないことがギタリストには山ほどあります。Twitterで定期的に議題に上がる「JC対策」という言葉。昔からRoland Jazz Chorusが好きだった僕にはそんなものなのか?と疑問でしたがJCが苦手な人もこれを読めば解決です。普段から愛用しているアンプのセッティングに間違った解釈はないか、答え合わせするのもいいでしょう。
本の中のセッティングや音のノウハウはあくまで著者の主観によるものですが、それは著名なアーティストのサポートやレコーディング、さらにはYouTubeなどでマルチに活動している経験から活かされたものたちなので「俺には全く当てはまらなかったぜ!」なんてことはありえないと思います。
音のプロたちから学ぶ
そんな経験を裏付けるようにずらっと並んだギタリスト以外の「音のプロたち」からのコメントもしっかり受け止めておく必要があります。
「ボーカリスト」「プレイヤー」「音楽プロデューサー」「レコーディング・エンジニア」「アレンジャー」「PAエンジニア」「ギター・ビルダー」「リペアマン」「エフェクター開発者」「アンプビルダー」「ショップ・オーナー」「音楽ライター」
肩書きを挙げるだけですごいことになってますが重要なのは肩書きではなくギタリスト以外、自分以外から見た視点や見方です。すべてを吸収し実行することは大変ですが意識するだけで音は変わるでしょう。
最後に
この本のタイトルにもあるように常に変わるのが音楽機材やそれに伴う環境です。これらは生き物ですから、いつもゼロからそれらに対応していくのは身体ともにきついです。ですが普段から最大公約数的に自分の芯となるような音を見つけ出し、状況に応じて少しずつ形を変えていくことならできると思います。
この本に書かれているのは「正解」ではなく「より正解に近づくための考え方」です。
今、現状音作りに悩んでる方がいましたらおすすめできる一冊だと思います。そしてブログを書いている身からすると言葉選びや音の形容の仕方も勉強になります…笑