小話〜歩道に立てられた道路標識

僕の地元には路面電車が走っている。

線路沿いの一つに歩道があるのだけどそこの出口には「一方通行右」の標識が。もちろん車とバイクにしか適応されない標識だ。普通の歩道なのになぜこんな標識を立てなくてはいけないのかずっと疑問だった。

本当はバイクくらいなら通れるとか?しかし、

|↑歩道↓|↑線路↓|↑車道↓|

と並んでいて歩道に入るには車道から線路をまたぐしかない。それも結局一方通行の標識により元の車道へ戻されるのだ。

誰がどんな目的でこの標識を立てたのか不思議で仕方なかったのだが最近、ようやく結論へ達した。

こうしないと道路として成り立たないのだ。

深い意味なんかない、ただこれを立てておかないと万が一迷いバイクが入ってしまった場合、出口で左折されると困るから立てたのだ。

これに意味があるなしではない、「存在すること」こそ「必要」だったのだ。まったく、道の世界も大変である。

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

おすすめ

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d