The Neal Morse Band「The Grand Experiment」: なぜ長くなる?スタンダードセッションにも通ずるプログレの形。

おはようございます、ギタリストの関口です。

11月に入りまして、朝晩がだいぶ冷え込んで来ましたが空気は美味しいです。今年もあと2ヶ月となって本当に早いですね。今月も音楽に米屋にお仕事満載です!音楽に関しては先月までで大分一息着きましたけどね。また12月にサポートライブやセッションが入ってますのでそれは随時おしらせします。

今日はまず…サークルのニューアルバムをお世話になった方々に送る作業が残っているのでイージーな仕事から動いていきましょう!

さてこのアルバム解説したかどうか忘れてしまい過去の記事ずっと探ってました・・・笑

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The Grand Experiment / The Neal Morse Band

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おそらく解説してないのでいきます。The Grand Experimentは、The Neal Morse Band名義での1stアルバム。全5曲収録。Neal Morseと同時に知ったこのアルバムを一聴してヘビロテ確定というくらい自分の好みドンピシャにハマってしまいましてBandもといNeal Morseをなぜ今日まで知らなかったのかプログレ好きとして恥じました。

マルチなメンバー


メンバーはNeal Morse(Vo,Key,Gt)、Mike Portnoy(Dr)、Eric Gillete(Vo,Gt)、Randy George(Ba)、Bill Hubauer(Key)。全員ボーカルやコーラスを取れるのですがメインボーカルということでニールとエリックに絞ってあります。

曲紹介


初っ端、分厚いコーラスのアカペラから幕を上げる「The Call」。Neal Morse特有の壮大さをまずは感じさせてくれる代名詞と言える楽曲です。ポップなメロディラインに独りよがりにならないバンドアンサンブルを楽しむバンドなんだと、ここで認識させられます。

2曲〜4曲目までは比較的小曲が続きますが、腰を据えたロックなタイトルトラック「The Grand Experiment」、Yesを彷彿とさせるエリックのコーラスが美しいアコースティックな「Waterfall」、ニールとマイクの別プロジェクトFlying Colorsのようなポップロック「Agenda」とプログレだからという身構えが不要なナンバーが続きます。

そして5曲目の「Alive Again」。26分にも渡る長尺曲は、ここに終着点を置いてるラスボス感をかもし出します。楽曲はラスボスという感じではないですが笑 これも先人に倣ったプログレと、一貫したテーマをジャムセッションのように繰り広げていく名曲です。

なおデラックスエディションにはさらにボーナストラックが5曲追加され収録時間は倍に!笑

The Grand Experiment

ジャムとキメのバランス


プログレって決まりごとが多くて「よくこんな長い曲作れるね」って思われる人多いんですが、Dream Theaterのようなバンドならいざ知らず、結構ジャムによる作曲を採用しているバンドって多いんです。それこそ先にプログレはジャズの要素があると触れ込みがあったくらいですし、カンタベリーロックなど明確にジャズから影響を受けたジャンルも存在します。

かと言いつつずっとジャムじゃ聴き手は飽きてしまいます。Neal Morseの音楽はそこのバランスが素晴らしくて盛り上げて盛り上げてキメで一つになるというのが聴きどころの一つです。そりゃ曲が長くなるわって話なのですが…うまくコミュニケーションの取れたスタンダードセッションでは日常的に見られる光景ですがそれが音源で再現されるところに「A Live Again」があるわけです。

なお、Transatlanticはジャムの部分に特化しています。


関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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