フランス産プログレメタルSUE。思い出補正と下手の美学。

こんにちは、ギタリストの関口です。

昨日はお仕事で寝るのが遅かったので今朝のジョギングをサボったんですが、1時間多く寝ても意外に眠気は取れず頭も冴えないのでやはり走った方が行動できますね。明日からまた走ろう!!

Anima / Spheric Universe Experience

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本日ご紹介するのはフランスのプログレッシブ・メタルバンド、Spheric Universe Experience(スフェリック・ユニバース・エクスペリエンス)の2ndアルバム「Anima」です。

SUEとの出会い


僕がこのバンドを知ったのはリリースされた2007年で、当時は大学に通う途中、よく御茶ノ水のディスクユニオンに寄っていました。御茶ノ水はHR/HM館があるんですよね!そこで「Dream Theaterに近い」というポップを見てピュアにも買った一枚でした。なので僕にとってドリムシ以来初となるプログレメタルバンドであり前評判なしに買った思い出となるアルバムです(⚠️CDがメインの時代にプログレで冒険するのは危険です)。

DTの正統派フォロワー。ちょっと下手が心地良い。


音楽性は確かにドリムシのフォロワーにありがちなメタル基調の構築プログレ。ただドリムシよりは巧くないし正直音も全体的に細い印象を受けます。それでも聴いてしまうのは、自分で見つけた思い出補正とポップなメロディラインやスッと入り込めるリフの存在でしょうか。キーボードワークも非常に優秀で叙情的な曲の雰囲気を一層盛り上げてくれます。

ちなみにこのアルバムはいろんな国の言語をセリフとして収録しているのも特徴。8曲目の「Heal My Pain」では日本語を聞くことができます。

おすすめとしてはリードトラックである「The Inner Quest」、アルバムのクライマックスに配置された10分超えの「The Key」です。この絶妙ないなたさというか、プログレメタルってもっと機械みたいな演奏を想像してしまうんですがほどよく下手で味がある笑 そういう意味では常に張り詰めた気分にならずすんなり聴いていられます。

その後のSUE


その後3rdアルバムを経て2012年には「The New Eve」というアルバムを最後にリリースはされていませんが一応解散はしていないみたいです。この4thでかなり楽曲がコンパクトになりほとんど普通のヘヴィメタルになってしまったのは少しもったいない気もしますが音は太くてとても良いです!

このブログを通じてそのうちまた誰かの思い出になってくれることを祈ります。

関口竜太

東京都出身。ギタリスト、音楽ライター。 ​14歳でギターを始め、高校卒業と同時にプロ・ギタリスト山口和也氏に師事。 ブログ「イメージは燃える朝焼け」、YouTube「せっちんミュージック」、プログレッシヴ・ロック・プロジェクト「Mind Over Matter」を展開中。2021年から『EURO-ROCK PRESS』にてライター業、書籍『PROG MUSIC Disc Guide』にも執筆にて参加。

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